Wednesday, 30 August 2017

かばんの中身を数へえみれば

かばんが重たい。

もともとかばんは重たい。
必要最低限のものだけ入れてもなぜか重たいのだ。

財布も定期券入れもかなり minimum なものを使つてゐる。
財布は Abrusus の薄い財布だし、定期券入れは裏と表とに一枚づつカードを入れる部分のある極々薄くて軽いものだ。
それに加へて iPhone7、充電池、キーケースその他もろもろを入れると、重たくなるといふ寸法なのらしい。
なんだか納得がいかないが。
ものが増えればかさも重量も増える、といふのは納得できる。
ひとつひとつはちいさくて軽いのだから、総重量ももうちよつと軽くてもいいんぢやあるまいか、と思ふんだよなあ。

そこにバイブルサイズのシステム手帳とポケットサイズの Moleskine、さらに筆記用具が加はる。
筆記用具を数へてみたら、ペンが22本あつた。
うちボールペンが3本で、あとは万年筆である。

……そんなに使はないだらう?
さう思うつて確認したところ、昨日は使はなかつたのが2本だけだつた。
赤いインキの入つたペンで、赤字を使ふ場面がなかつたからである。
それ以外のペンはなにかしら一通り字を書くのに使つてゐるのだつた。

なんでそんなにたくさんペンを使ふのかといふと、書く内容が変はるとペンも変へるからだ。
あとからみたときにわかりやすいからさうしてゐる。
ペンが多すぎるから、といふこともないわけぢやない。
もつといふと、お気に入りのペンが多すぎるから、だな。

Moleskine にはプラチナのポケット万年筆をさしてゐる。
Moleskine のポケットサイズにぴつたりだからだ。
常時使つてゐる中屋の万年筆の予備といふ性質もこのペンにはある。
中屋のペンのカートリッジを切らしてしまつても、ポケット万年筆にさしてゐるカートリッジを差し替へればよい。
ポケット万年筆を持ち歩いてゐるのは一種の危機管理ともいへる。
カートリッジは自宅と職場と双方に用意してゐるので、早々切らすといふことはないんだけどね。

持ち歩かないと使はなくなるといふ話もある。
平日は職場で過ごしてゐる時間が長い。
全体的に見れば、自宅にゐる時間の方が長い。でも大半は睡眠時間だし、残りは出勤の支度や食事とそれにまつはる雑事、その他の雑事で字を書いてゐる時間はほとんどない。

そんな自宅には自宅で常時使用の万年筆がいま頭の中で数へただけで12本くらゐある。
書く時間などほとんどないのに。
をかしいよ。

こんな状況なのに、またぞろセーラーのクリアキャンディにインキを補充しやうかな、なんぞと考へてゐる始末だ。
をかしいよ。

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Friday, 25 August 2017

来年の手帳 2017

来年の手帳のことを考へる時期である。

残念ながらやつがれにはその楽しみがない。
来年もこのままシステム手帳で Bullet Journal をつづけるつもりだからだ。
リフィルは5mm方眼とスライド手帳できまりだ。
リフィルについては、ほかになにかよささうなものがあれば使ふ。
いま使つてゐる筆文様の9mm横罫と水玉罫とは手持ちの分は使ふ気でゐる。

Bullet Journal 方式についていふと、今年は綴じ手帳とおなじやうにシステム手帳を使つてきたけれど、来年はシステム手帳らしい使ひ方にしやうと思つてゐる。
スケジュールははスケジュール、まとまつたメモはまとまつたメモにわけることを考へてゐる。

Bullet Journal は、Index Page が肝だと思つてゐる。
ここにも何度か書いてゐる。
各ページにページ番号を記す。
なにか書き入れるときは、まづ題名や主題になるものをすこし大きめに書き入れる。
そして、その題名または主題をページ番号とともに Index Page に記す。
これでなにがどこにあるかあとでわかりやすくなるといふ寸法だ。

綴じ手帳だとこの手法はとても有効だ。
システム手帳も同様なのだが、しかし、システム手帳はページの入れ替へが容易である。
すなはち、別のことが書きたくなつたら、次のページに書かなければならないといふことはない。
綴じ手帳だつて、「このページからこのページまではスケジュール」「このページからこのページまではメモ」と決めればいい話ではある。
ただ、この方法だと、片方のページが先に尽きてしまふ可能性がある。

来年からは次のページに書くといふことにこだはらずに書いていかうと思つてゐる。
なぜいまからさうしないのかといふと、一年分のリフィルをまとめて製本するつもりでゐるからだ。
別にいまからはじめてもいいぢやあないかといふ話もあるのだが、めんどくさいからしない。

Bullet Journal をはじめて、administration に関することはかなり楽にできるやうになつてきた。
administration に関することといふのは、「きまつたゴミの日にきまつたゴミを捨てる」とか「期限までに書類を提出する」とか、さうしたことどもだ。
まだしたいことや目標を定めそれを達成するために日々を送るといふところまでは到達できてゐない。
予定をたてることについては、スライド手帳を使用することでだいぶ身についてきたとは思ふ。

今後は adminstration の先を目指していけたらなあと思つてゐるが、さて。

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Wednesday, 23 August 2017

うつくし過ぎるペン

なにを血迷つてゐたのだらうか。
このペンを見てゐるとつくづくさう思はずにはゐられない。

このペンとは、モンテグラッパのピッコラである。
七、八年前、Pen and message. の店頭で求めた。

Piccola Montegrappa

万年筆については、旧枢軸国産のものが好きである。
ほとんどは日本製だ。
次いでドイツ製。
ああ云つておいてなんだが、イタリア製は四本しか持つてゐない。
アウロラのオプティマとネブローザ。
デルタのドルチェ・ヴィータ。
そしてこのモンテグラッパのピッコラである。

最初に買つたのはオプティマで、次がドルチェ・ヴィータだ。どちらも書斎館で求めた。
ドルチェ・ヴィータを買ふときにお店の人が「イタリアのペンはむつかしいですよ」と暗にほかの国のペンにしませうよ、と勧めてきたのが忘れられない。

イタリア製のペンはうつくしい。
オプティマもドルチェ・ヴィータもネブローザも、そしてピッコラも、見てゐるだけで惚れ惚れするやうなペンだ。
ゆゑに、その外見に惹かれてイタリアのペンを買つていく人が多かつたのではあるまいか。
あとになつて「こんな書き味のつもりぢやなかつたんだけど」と戻つてくるお客さんがゐたのではあるまいか。
さう邪推してゐる。

ピッコラは、購入当初いいペンだつた。
日々楽しく使つてゐたのだが、あるとき書きづらくなつた。
どうやらインキづまりらしい。
ペン先を水につけておき水道水で流すといふのを何度かくりかへしてみたが、そのうちなにをしてもインキが出なくなつてしまつた。

先月上方へ行つたをりに Pen and message. にお邪魔して見てもらつた。
お恥づかしいことに、ほんたうにただのインキづまりであつたらしく、ほどなくしてペンはまた従来の書き味を取り戻した。
インキの粘度のせゐだらうか、ちよつとねつとりした書き味で、官能的ですらある。

細字ではあるものの、ペン先がちよつと平たいのではないかと思ふ。
ドルチェ・ヴィータ(細字)もさうだ。
スタブといふほどではないものの、丸研ぎではなささうだ。
この、微妙に縦の線と横の線との幅の違ふ感じがまたいい。
しかも細字であるといふのがさらにいい。

写真では軸に細かくキラキラしたものがうつつてゐるやうに見えると思ふ。
これは実際にさういふ軸なので、ぱつと見ると単に紺色だが、よくよく見ると夜空に星屑をまいたやうな柄になつてゐる。

ちいさいペンではあるけれど、手にすると重みがあつて書きやすい。
書くときに握るあたりの軸にはそれなりに太さがあつて、ゆつたり持つて書くたちなのでやはり書きやすくできてゐるなと思ふ。

いいペンなのに、なぜ「血迷った」などと云ふのかといふと、やつがれ向きではない気がするからだ。
なんでこんな洒落たペンを買つてしまつたのか。
自分でもさつぱりわからない。

インキが出なくて書きづらい時期が長かつたので、これから使つていくうちに「血迷つた」などと思はなくなるといいなと思つてゐる。

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Wednesday, 16 August 2017

筆文様の水玉罫

バイブルサイズのシステム手帳ようリフィルである筆文様の水玉罫を使ひはじめた。

筆文様のリフィルについては以前もちよこつと書いた
水玉罫の使ひ方については迷つてゐた。
店頭で使用例をいくつか見ることができたし、筆文様のWebサイトでも使用例が紹介されてゐる。
だから使い道に困ることはないだらうと思つて買つたものの、使ひあぐねることほぼ一ヶ月。

ふと思ひたつて、ぼんやりと頭に浮かんだことばを書き付けてみた。

筆文様

メモは役に立たないと書いてゐたのは森博嗣だつたらうか。
断片的な文は、あとで見ても役に立たないといふやうな内容だつたと思ふ。
一言メモのやうなものを残すくらゐだつたら、ある程度まとまつた文章を書いておく方がいい、と。

自分もノートになにか書くときは、たいていは一ページ丸々使って書き留めるたちだ。
一ページといつても、Moleskine のポケットサイズていどだから大した量にはならない。
大した量にはならないが、一行だけのメモよりはあとで見たときに役に立つ。
ずつとさう思つてきたけれど、でも、ちよつとだけ書きたいと思ふこともあるのだつた。
そこで、筆文様の水玉罫にちよこつと書きつけてみたといふわけだ。

Bullet Journal からシステム手帳にうつつてきたこともあつて、いまのところシステム手帳を綴じ手帳とおなじやうに使つてゐる。
リフィルの各ページにページ数を打てば、毎ページ全然違つた内容を書いてもかまはない。
Bullet Journal は Index Page が肝になるので、それで十分なのだ。

しかし、使つてゐるのはシステム手帳である。
もつと自由にページを展開してもいいのではないか。

今年はもうこのまま綴じ手帳のやうにシステム手帳を使つていくつもりだが、来年からは予定用のページと見た芝居や読んだ本などの感想メモのページとはわけやうと思つてゐる。

この水玉罫のリフィルは Bullet Journal の中に組み込んでしまつたけれど、これだけはづしてずつとシステム手帳にはさんでおくのもいいな。

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Thursday, 27 July 2017

筆文様 システム手帳リフィル

先日、神戸は元町の Pen and message. に行つた。

もともとオリジナルインクの冬枯れは買ふつもりでゐた。
ほかにもなにか、と思つて購入したのが筆文様といふシリーズのシステム手帳のリフィルである。

筆文様

リフィルをデザインしたかなじいさんのことは Pen and message. の店員さんのblog DRAPE で知つた。
こんな字で紙を埋めてみたいよねえ。
しみじみさう思つた。

blog もしばしば拝見してゐて、ノートの使ひ方や文房具に限らず着るものなどのものづくりなど、「すごいなあ」と眺めてゐるのだが。
システム手帳のリフィルは買はないだらうと思つてゐた。

なぜかと問はれると答へに窮する。
かなじいさんのデザインした筆文様が発表された時点では、まだシステム手帳リフィルの大海に溺れてゐて、すぐ手に入るものでいつぱいいつぱいだつたから、かもしれない。

システム手帳のリフィルは、スライド手帳と5mm方眼紙に落ち着いた。
ほかに買ふとしたらカレンダーとか年間予定表だらう。
5mm方眼紙は Bullet Journal として使用してゐる。
リフィルはこれできまりだらう。

さうは思ふものの、この5mm方眼といふのが問題なのだつた。
一行に書くには小さすぎ、二行使ふと広すぎる。
一行おきに書いてもいいが、それだとなんとなくすかすかする。

筆文様には、3mm方眼と3mm罫とのリフィルがある。
3mm方眼なんてほかの会社でも出してゐるぢやあないか。
さういふ向きもあらう。
さはさりながら、ちよつと大きい文房具店に行かないとなかつたりはする。
それに、Bullet Journal は Bullet Journal でつづけていくつもりでゐるものの、自分には方眼よりも罫線の方があふのではないかといふ気もする。
筆文様の3mm罫は三行ごとに太い線になつてゐて、三行を一行として書けるやうになつてゐる。
二行に字を書いて一行はふりがな用に使つてもいい。
昔、こんなノートを使つてゐたなあ。
英字も書きやすいノート、とかいはれてゐたやうな気がする。

そんなわけで、まづは3mm罫を買ふことにした。

早速モンテグラッパのピッコラで書いてみる。
紙はちよつと厚めですこしざらつとした印象がある。書いてゐてわづかに抵抗を感じる、そんな紙だ。
どちらかといふとするするした書き心地の方が好きだが、わづかな抵抗によつてペン先を制御しやすい感じがするのもまたいい。

水玉罫ははじめて見たときから気になつてゐた。
でも使ひ道が思ひつかなかつた。
今回、Pen and message. の店頭で使用サンプルを見せてもらひ、使ひ道にいろいろな可能性のあることにさらに惹かれ、結局買ふことにした。
まだ使つてゐないが、マンダラートのやうな3×3で使つてみやうかと思つてゐる。

あまり「これがないと暮らしていけない」といふものは増やしたくはない。
さう思つて生きてゐるけれど、筆文様のシステム手帳リフィルは「これがないと書いても楽しくない」ものになりさうな予感がしてゐる。

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Wednesday, 19 July 2017

エルバンのヴィオレパンセ あるいは仏蘭西色

最近またエルバンのヴィオレパンセを愛用してゐる。

エルバンのインキではじめて買つたのがヴィオレパンセだつた。
ヨーロッパタイプのカートリッジの入る万年筆を手に入れたので、それでなにかいいインキはないかと探して手に入れた。

のちに、ウルトラマン放送開始の年まではフランスの全小学校でエルバンのヴィオレパンセが指定インキだつたと聞いた。
森茉莉が「仏蘭西色」と呼んだのは茶色だつたやうな気がするが、やつがれにとつて「フランス色」はそのときからヴィオレパンセの色になつた。
すなはち、すみれ色、だ。
「すみれの花咲く頃」など聞くとぼんやり「フランス色だなぁ」などと思つたりする。
白いリラ? なんのことですか?

最初にヴィオレパンセのカートリッジをさしたペンはあまり使はないうちにペン先からインキが出なくなつてしまつた。
ペンが悪かつたのかもしれない。
さう思つて、ペリカーノJr.やその他の会社の似たやうなペンに使つてみたところ、同様の状態になつた。
比較的粘度が高いインキなのかもしれない。
ファーバー・カステルのこども用の万年筆だけは大丈夫で、大丈夫となるとよく使ふやうになるからますますインキはかたまることもなくよく使へてゐた。

しかし、である。
いくら過去にフランスの小学校で指定インキだつたからといつて、この色を常用できるだらうか。
常用するのはいい。
でも、個人的なメモやノートにしか使へないのでは?
そんな気もして、またよく行く文房具店からエルバンが消へてしまつて、使はなくなつてしまつた。

それが使ふやうになつたのは、紫色のペンを買つたからだ。
パイロットの色彩雫の紫式部にしやうかな。
さうも思つたが、人のblogでそのペンと紫式部とは相性がよくないといふ話を読んだ。

ペン先は中字でとても書きやすい。
たまに Moleskine にも使ふ。裏抜けもするが、まあ、やつがれには許容範囲だ。

ペンの方はまだ手になじんでゐないので、もつと書かないとなー、と思つてゐる。
書きやすいうへにうるはしい色の線がかけるので、どんどん使つていきたい。

J. P. Erbin Viollete Pensee

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Thursday, 22 June 2017

方眼罫のノートを使ふ

無地の Moleskine ポケットサイズを使ひ終はり、方眼罫のおなじものを使ひはじめた。

方眼罫は次からはもう使はないかもしれないな、といふ気がしてゐる。

方眼罫は人気がある。
成績優秀な人は方眼罫のノートを使つてゐるといふやうな題名の書籍があつたやうに思ふし、Moleskine の中でも一番人気があるのは方眼罫なのではあるまいか。そんなことはないかな。

現在、システム手帳でも方眼罫のリフィルを使用してゐる。
Bullet Journal 用には方眼罫が都合がいいからだ。
一時普通の罫線のリフィルの先頭部分にだけ縦線を入れて Bullet Journal を試して見たことがある。
これでもいい気がしたけれど、なんとなくしつくりこなかつた。

方眼罫のなにが苦手なのか。
まづ、すべての方眼罫が苦手なわけではないかもしれない、といふことをことはつておく。
5mm方眼は、ちよつと使ひづらい。
一行に字をおさめるには狭すぎるし、二行使ふには広すぎる。
帯に短し襷に長しとはこのことだらう。
おそらく三行の中に二行書くのがいいやうな気がするが、さううまくできた試しがない。

無地の場合、罫線がない分字の大きさも行間も好きなやうにとれる。
「好きなやうに」と書いたが、多少滅茶苦茶でもなんとかなる。
ガイドとなる罫線がないから行がななめになつていくこともある。
でも全体がななめになるなら、たいした問題ではない。

5mm方眼は絵やグラフなどを描くときにむいてゐるといふ。
小学生のころ、理科には方眼罫のノートを使つてゐた。
絵やグラフを描き入れるのに向いてゐるなあ、と思つた。

成績優秀な人に方眼罫のノートを使用してゐる人が多いといふのは、ノートの中の文字と絵とのバランスがとれてゐる人に成績優秀者が多い、といふことなのかもしれない。
本も読まずに(そして本の存在を確かめもせずに)書いて恐縮だが、そんな気がする。

やつがれのノートの使ひ方はといふと、とにかく一ページびつしり字で埋め尽くすやうな感じだ。
以前は絵なども入れてみやうと試みたこともあつた。
そのうち自然となくなつた。
いまこの瞬間この光景をかんたんにでも絵に残せたら、と思ふこともないわけではない。
でも気がつくと「ここがかうで、あそこがああで」と文字をつらねてゐる。

以前ほぼ日手帳で3,3mmだか3,4mmだか方眼といふのがあつたやうに思ふ。
使ひづらいといふ意見が多いやうに見受けられたが、二行に一行書き入れるのならちやうどいいサイズだつたんぢやあるまいか。

5mm方眼の一行に文字を一行書き入れるのなら、ペン先の細いペンを使へばいいのかもしれない。
このあとしばらく方眼系とのつきあひがつづくので、いろいろと試してみるつもりだ。

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Thursday, 01 June 2017

The Conduit

文房具店で、パイロットのペンに関する文章を目にした。
なぜ書くのか、といふやうな内容だつた。
正確な内容は覚えてゐない。
この文章の最後に「手と紙をつなぐもの。それがペンです」といふやうな一文があつた。
「人と紙をつなぐもの」だつたかもしれない。
筆記具がないと紙に字を書くことはできない。
指先やつま先などに墨やインキなどをつけて書くこともできやうが、あまり実用的ではない。
紙に書くなら筆記具がほしい。

筆記具が手と紙とをつなぐものだとする。
鉛筆やクレヨンなどは別として、万年筆やボールペンは一種管のやうなものだと考へられる。筆も似たやうなものだらう。
ペンとは導管のやうなものだらうか。
指先からペンになにかが流れ入り、それがペン先から紙の上に流れ出す。
さういふ仕組みなのかもしれない。

流れ入り流れ出すものはなにか。
最初に思ひついたのは「血」だ。
指先からペンへと書き手の血が流れ入り、ペン先から紙へと血が流れ出す。
命を削つて書く、などといふが、ペン先から流れ出るのが血であれば、命を削つてゐるといふのもうなづける。

だが、自分で書いてゐるときに、自分の血がペンに流れて紙の上に出るといふ感覚はまるでない。
血が外に出る、それも管のやうなものに出されるのは採血のときだ。
採血のときの痛みはない。
気の遠くなるやうな感覚や血がなかなか出てこなかつたらどうしやうといふ悩みに近いものはある。
でもなー、違ふな。
血ぢやないな。

ペンが自分の手と紙とをつないでゐる、といふ感覚はないではない。
でもペンを通してなにかが流れ出てゐるといふ感覚はまつたくない。
なにも出てゐない気がする。
気のやうなのもさへ通つてはゐない。
それとも意識したことがないだけで、実はなにかが通つてゐたりするのだらうか。

普段筆記に使つてゐるのが万年筆で、それも筆圧をかけなくても書けるやうなペンばかりなので、書いてゐるときに抵抗を感じることがほとんどない。
それでさういふことを意識しないんだらう、といふ気はする。

いづれにせよ、ペンが導管である、といふのはちよつとおもしろい考へ方に思へる。
もうちよつと考へてみやう。

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Friday, 19 May 2017

手に馴染む手帳

手帳はあひかはらずバイブルサイズのシステム手帳と Moleskine のポケットサイズとを合はせて使つてゐる。
ほかにトラベラーズノートと美篶堂のハードカヴァーノートを置き手帳として使つてゐる。

システム手帳は HIRATAINDER のシャンパンゴールドのバインダを使用してゐる。
去年の一月に使ひはじめて、手に取つたときにしつとりと馴染んでいい感じだ。
使ひはじめた当初はさらりとした印象だつたのだが、いまはなるほど山羊皮とはかういふものか、と思つてゐる。
かうなると手放せなくなるのが人情である。

Moleskine にはナガサワ文具センターのキップレザーのカヴァをかけてゐる。
このカヴァが使ひたくて Moleskine にしてゐるといふ面もある。
こちらはいつでも持ち歩いてゐる。
「今日は外で手帳を使ふことはないよなー」と思つても持つていく。
ほんたうは内容的にはシステム手帳を常に持参する方がいいのだが、とりあへずどんな場面でも書き込みやすいといふことで Moleskine を持つて出る。

さう、システム手帳といふのは、なにかのときにぱつと開いて書き込むことに向いてゐない。
立つた状態でシステム手帳を開いて書き込むのはちよつとむづかしい。
やつがれの手が小さいからといふこともあるが、あまり安定もよくない。
Moleskine だとその点は心配無用だ。

出かけるといつて、芝居や映画がほとんどなので、書くときには劇場の座席に座つた状態で書くことになる。
このときも、システム手帳だとちよつと不安定だ。
かたいかばんを持つて行つて下敷きにできればいいのだが、毎回さういふわけにもいかない。

そんなわけで、新たなノートを買ふ機会もない。
愛用してゐる HIRATAINDER だが、貼り合はせた皮同士がちよつとはがれかけてゐる。
角の部分だけなので実害はないが、気になる。
ボンドとかでもう一度貼りなほした方がいいのか知らん。
ちやんと縫ひ合はせてあるから大丈夫かな。

手に馴染んだ道具は代へがきかない。
大事に使ひたいと思つてゐる。

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Thursday, 23 March 2017

Moleskine に使ふファーバーカステルのヴァイオレットブルー

Moleskine で使用できる万年筆のインクを見つけた。
ファーバーカステルのヴァイオレットブルーである。

カートリッジタイプをウォーターマンのクルトゥールに入れて使つてゐる。
裏抜けはしないものの少しにぢんでゐるやうなので、もつと太いペン先だと裏抜けするのかもしれない。
また、ボトルタイプはどうなのかは不明だ。

プラチナ萬年筆から古典インクが発売されて、Moleskine で使へる万年筆のインクの幅がぐつと増えた。
これまではペリカンやプラチナその他何社かのブルーブラックか、ローラー&クライナーのスカビオサが裏抜けなく使へるインクとして知られてゐた。
自分で試した範囲だと、かつては日本橋丸善のエターナルブルーが細字なら使へてゐた。最近、裏抜けすることがあつて使つてゐない。Moleskine 側の紙質にもよるのだらう。
あとセーラーの青墨か。極黒は試したことがない。

ファーバーカステルのヴァイオレットブルーは、スモーキーな色合ひのインクだ。
紫煙とでも呼びたいやうな色である。
プライヴェート・リザーヴに Purple Haze といふインクがある。ヴァイオレットブルーの方が煙りつぽい印象がある。
試しにカートリッジを買つてみたところ、気に入つて、ボトルを買ふかどうか悩んでゐるところだ。
アウロラのシガロに入れてみたいんだよなあ。
シガロ、持つてゐないけれども。

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