NHKラジオ語学講座を続けるか否か
はじめて聞いたのは、小学四年生の時だと思ふ。
高熱を出して寝込み、目が疲れてTVを見たり本を読んだりすることができず、ラジオを聞くくらゐしか気晴らしがなかつた。いろいろ聞いてゐるうちに、NHK第二放送の基礎英語に出会つた。
実際にテキストを買つ(てもらつ)て聞き始めたのは十二月だつた。形容詞・副詞の比較級・最上級からだつたと思ふ。
この頃は月曜日から土曜日まで放送があつて、土曜日には米国・英国のフォークソングを紹介してゐた。「シェナンドー」「峠の我が家」「ジョニーが凱旋する時」「あの子が山にやつてくる」「我が祖国」「テキサスの黄色い薔薇」……まだまだあつた。これが好きでねえ。
四月からはフォークソングはマザーグースになつた。白秋や谷川俊太郎のマザーグースを読むきつかけでもある。
当時は基礎英語の次は続・基礎英語で、ジョン・マケーレブとマーシャ・クラカワーが出てゐた。
英語会話も聞いた。最初のキーフレーズが「I’m coming.」だつたと思ふ。行くのに「come」なんだ、とショックだつた。
と、思ひ出は尽きない。
しばらく聞いてゐない時期があつたが、職場の同僚が聞いてゐるといふので遠山顕のラジオ英会話を聞き始めて以来、ずつと何かしら聞いてゐる。
遠山顕といへば百万人の英語の木曜深夜の「Far out!」なんだけど……これももう知る人も少ないのかなあ。
英語以外の語学講座も一応ちよつとは聞いたことがあつて、イタリア語講座ははじまつたばかりのころ「先生の声が好きだなあ」と思ひつつ聞いてゐたし、コロナ禍のころは「プロジェクト月島」と銘打つてロシア語講座を聞いてゐた。さうさう、さうしたらその年『シン・ウルトラマン』が上映されて中にロシア語での会話があつて、ちよつとだけ何を云つてゐるのかわかつたのが嬉しかつたなあ。
なぜラジオの語学講座なのかといふと、やはり手軽だからだらう。
テキストも安いし、最近は聞き逃しても期間限定ではあるもののネット上で聞くことができる。
ところが、安いとばかりも云つてゐられなくなつてきた。
ちよつと前までは一冊450円だつたテキストも、いつのまにか660円、680円とどんどん値段があがつてゐる。
# ちなみにはじめて聞いたときは120円だか140円だかだつたと記憶する。
自分が聞き始めてからは下半期は同年の上半期の復習だつたビジネス英語やエンジョイ・シンプル・イングリッシュが、今年度は下半期に別の年の復習を放送するやうにもなつた。
ビジネス英語はたまたま(無精だから)その時のテキストが手元にあつたものの、エンジョイ・シンプル・イングリッシュは聞き始める以前の放送分の再放送でいまはテキストなしで聞いてゐる。
ハン・ガンを読んでハングル語がわかるやうになりたいなあと思つたのも束の間、この価格ではちよつと踏み切れない。
とはいへ、語学を学ぶ手段としてはそれでも一番手軽な気がする。
それにやめたい時にやめやすい。
テキストなしでもそれなりにいけることがわかつたから、今後はテキストを買はずにラジオだけ聞くといふ手もある。
いつそ聞くのをやめてしまふ、といふ手もあるし、時折「もう聞くのやめやうかな」とも思ふのだが、なんといふか、サンクコストのやうになつてゐてなかなかやめられない。
これはやめる機会なのかもしれないな。

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