7月の読書メーター
7月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1459
ナイス数:30
えーえんとくちから (ちくま文庫)の感想
音読はしていないけれど、おそらく口に出したらやわらかい音の多い短歌が並んでいる気がする。透明感ややさしさの謎はそこにもあって、もちろん決してそれだけではなくて、何度でも読み返したい歌集だと思った。TikTokとTwitterで開催されていたネット歌枕発掘プロジェクトで歌集を読むよう勧められ、手にした中の一冊。
読了日:07月03日 著者:笹井 宏之
カラマーゾフの兄弟〈上〉 (新潮文庫)の感想
読み始めてあまりのおもしろさに止まらなくなる。以前読んだときえらく苦労した記憶があるんだが、何に引っかかったのだろう。キリスト教かなあ。今回も確かに「キリスト教がわからないと難しい」と思うことがあったが、とにかく登場人物がどうなるのかを知りたくて読み進めてしまう。ドストエフスキーの描く登場人物に自分を投影しなくなったからかなあ。年を取ったし。若い頃は「これは自分の未来の姿だ」と思い耐えられなかったものだけれど。野田地図の「正三角関係」が『カラマーゾフの兄弟』を題材にしていると聞いて読むことにした。
読了日:07月15日 著者:ドストエフスキー
はじめての短歌 (河出文庫 ほ 6-3)の感想
みんなだまされている。穂村弘は総務部で役付きにまでなった人だ。そんな、「蝶のくちびる」が落ちてないかどうか探しているような人である訳がない。というよりは、そういう面もあり、そうでない面もあり、なのだろう、本書にもあるとおり。でもやっぱりみんなだまされているような気がしてならない。もちろん自分が一番だまされている。
読了日:07月18日 著者:穂村 弘
言語を生みだす本能(上) (NHKブックス)の感想
20世紀も押し迫ったころの著書のため、コンピュータにとって音声認識が大変むつかしいという話が書かれている。いまだとSiriやアレクサはどうかな、と思うが、多分、Siriやアレクサには会話はできない。二、三回前にこちらが云ったことや自身が云ったことも覚えていないし、ましてや昨日伝えたことなんて、だろう。そこはひょっとしたら情報の保護という考え方もあるのかもしれないけれど。そんな感じで現状と照らし合わせつつ、楽しく読んだ。言語とかことばとかになぜだか惹かれる。
読了日:07月28日 著者:スティーブン ピンカー
ひとさらい 笹井宏之第一歌集の感想
『えーえんとくちから』を読んで、ほかの作品も読んでみたいと思い手にした。『えーえんとくちから』に掲載されている作品も多いが、こちらの方が攻めた感じの作品が多く、こちらを先に読んでいたらまた印象も違ったろうと思った。以前もよそに書いたけれど、詩集とか歌集とか句集とか、すてきな装丁の本もよいけれど、常に持ち歩いて手元に置いておきたいものもあって、これはそんな歌集。
読了日:07月31日 著者:笹井 宏之
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