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Saturday, 01 June 2024

5月の読書メーター

5月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1258
ナイス数:31

俳句 (講談社学術文庫)俳句 (講談社学術文庫)感想
「ポエム」「ポエマー」が侮蔑的な意味で使われることがある、その理由がわかる。陳腐で手垢のついたような表現で書かれたものが「ポエム」、そうした表現を平気で使う人のことを「ポエマー」というのだろう。これは俳句や短歌も含めた詩に限ったことでもない気がする。ただ手紙などはそれでもいい時があって、というのは手紙というのは実用的な面が大きいものだからだ。この本の勧めに従って、具象性の高いことばを用い、奇を衒わず、見聞き体験したことから俳句を作れたら面白いだろうなあ。作るだけでなく句集を読むときにも役立ちそう。
読了日:05月03日 著者:阿部 ショウ人
真神/鷓鴣: 三橋敏雄句集 (邑書林句集文庫 M 3-1)真神/鷓鴣: 三橋敏雄句集 (邑書林句集文庫 M 3-1)感想
詩集(歌集・句集を含む)は、すてきな装丁の重厚な本もいいけれど常に持ち歩いていつでも好きな時に読むことのできる文庫型にも惹かれる。この本は後者で、手に入るのなら「かの狼」ではないけれど連れ歩くのになあ。
読了日:05月06日 著者:三橋 敏雄
推し短歌入門推し短歌入門感想
やっぱりこういうのって主人公(あるいは主人公にかなり近い立ち位置)の登場人物に感情移入するようでないと、つまりそういう人物を「推し」と認識するような人でないとむつかしいのかな、というのは初回に読んだときもちょっと思ったことである。確かに創作物の中で一番詳しく描かれるのは主人公かもしれないけれど(『SLAM DUNK』のように家族構成すらわからない主人公の例もあるけれど)、脇へ脇へと興味がいってしまう人間には推し短歌は無理なのかもしれないなあと、なんとなく思った。
読了日:05月07日 著者:榊原紘
短歌パラダイス: 歌合二十四番勝負 (岩波新書 新赤版 498)短歌パラダイス: 歌合二十四番勝負 (岩波新書 新赤版 498)感想
日本的な文芸は座や連衆による作成と評価があって成り立つという旨のことが書かれている。この「座や連衆」がいわゆる「船場のええし」と同義なのではと思うのは、文楽や歌舞伎にも同じようなことが云える気がするからだ。文楽や歌舞伎の場合は座や連衆は演じることはない(仲間内ではあるかもしれない)が、見たものを評価することで芸能が成り立っていたとは云えないだろうか。ただ「船場のええし」という自分の見方が正しいとしたら、いまは無理かなあ。無責任一代男の時代なら上役に取り入るにも小唄って世界だからありだったかもしれない。
読了日:05月18日 著者:小林 恭二
閑閑集 (双書現代女流短歌 3)閑閑集 (双書現代女流短歌 3)感想
なぜかどことなく谷山浩子の童話を題材にした歌を思い出すところがあって、「姫様」とかが出てくるからかなあ、それとも嫉ましさを詠った歌があるからだろうかなどと考えてしまう。短歌だけでなく随筆「東から吹く風の便り」もおもしろく「わさび(わびとさびが結合したの意)」な文章の風格を目指していたり、ひまを讃えたりしていい。さらにいえば坂田靖子の解説もいいし(どういう関係なのだろう?)、書きたくないのに書かされたあとがきの題名が「無念の木枯らし」というのもすばらしい。
読了日:05月20日 著者:紀野 恵

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