12月の読書メーター
12月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1408
ナイス数:29
柳生忍法帖 山田風太郎ベストコレクション【上下 合本版】 (角川文庫)の感想
宝塚観劇の一助にと読んだところ、山田風太郎にしてはかなりマイルドでなるほどこれが選ばれるわけだ、とは思ったものの、原作無しで柳生十兵衛というわけにはいかなかったのかなあとも思う。それに、なぜ「忍法帖」なのか。忍者を出してはいけないということなのに。題名を決めた段階ではわからなかったのかな。
読了日:12月20日 著者:山田 風太郎
The Memoirs of Sherlock Holmes (English Edition)の感想
なんとなくやる気のなさを感じる話がある気がするのは最後の話を知っているからか。とはいえ、銀星号とかギリシャ語通訳とかグロリア・スコット号とか忘れがたい話もある。最後の話は全部ホームズの作り話とも読めるけど、シリーズ全体をワトソンの作り話として読むのもおもしろそうだよなあ。
読了日:12月23日 著者:Arthur Conan Doyle
A Christmas Carol (Illustrated) (English Edition)の感想
子供時代をふり返るところから始めるというのはなんとなく精神療法的なものに近いように感じる。学校に通っていたころのスクルージ少年の孤独な姿とか、何度読んでも「もうやめてよ」という気分になってしまう。同時に読み返していた『飛ぶ教室』と合わせて、「子供の頃のことを忘れないでね」ということなのかな、とも思ったり。いい人になったら、幸せになれますか? これもいつも思うこと。
読了日:12月25日 著者:Charles Dickens
飛ぶ教室 (新潮文庫)の感想
今年は「能力とお金はべつだ」というひとことに目を引かれた。マルティンの母が、マルティンはそのことを知っていると云う。そう、そうなのかもしれない。どんなに能力が高くても貧しいということはよくあることなのかも。例によって禁煙さんの「ぼくのような生き方をする人が少なすぎるんだ」というセリフにも心惹かれるが、しかし禁煙さんのように生きるにはなにかしら身過ぎ世過ぎの技が必要だと思うんだよなあ。
読了日:12月25日 著者:エーリヒ ケストナー
生きるのが面倒くさい人 回避性パーソナリティ障害 (朝日新書)の感想
中学生の時に『三国志演義』を読んで失敗したなあと思つたのは、隠者という職業を知ったことだった。いいなあ、隠者。出勤する必要がないし人と接触する機会も少なそうだ。でも我が家は貧乏だ。そのうち白居易の詩「中隠」を知る。これしかないのか、貧乏人には。そう思って今まで生きてきたので、ひきこもりの例が多いこの本を読んでちょっと違うんじゃないかなという気もする。ひきこもりたくてもひきこもれないんだよね。そういう人間には救いがないように思えた。
読了日:12月30日 著者:岡田 尊司
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