十年越しのカウル
十年くらゐ前の編みかけのCowlを見つけて編んでゐる。
先日編み始めたTen Stitch Twistが発端だつた。
これ用にくつ下毛糸のあまりがほしい。
やつがれの場合、くつ下毛糸のあまりは多くても30g程度で、編んでゐると即なくなつてしまふ。
そんなわけで、ぱつと手に入る毛糸がなくなつてしまひ、昔くつ下を編んで残つた毛糸があるはずと発掘してゐたら見つけてしまつたのだつた。
編みかけのCowlを。
記憶に照らすとだいたい十年くらゐ前に編んでゐたものだと思ふ。
毛糸はLANGのCARPE DIEMといふメリノとアルパカ混紡の極太で、実にやはらかく、「チクチクする」といふ概念を知らないのではないかと思ふやうな糸だ。
これの焦げ茶色とごくごく淡いピンク色とでブリオッシュ編みのメビウスの輪状態のネックウォーマを編んでゐる途中なのだつた。
すつかり忘れてゐたなあ。
こんなの、編んでたなあ。
あの時期、ブリオッシュ編みにはまつて極太の糸でいくつか編んだものがある。
帽子が一番印象深いかな。とてもふかふかとしてあたたかい出来で、寒がりの人にあげてしまつた。
ブリオッシュ編みは自分にとつてはちよつと手間のかかる編み方で、なかなか早く編めない。
それで途中で暑い季節がやつてきて投げ出したままになつてしまつたのではないかと思つてゐる。
そんなに時間のたつたものを編みつづけやうと思つたきつかけは、とにかく触つてゐて気持ちのいい糸だからだが、もう一つ理由がある。
使つてゐる針がAddiの6mmの輪針なのだつた。
それつてHemlock Ring Doily Shawlで使ひたいと思つてゐるサイズぢやん。
13号の輪針で編みたいんだよね。
でも我が家には13号の輪針がない。
それで買ひに行くまでおあづけと思つてゐたが、どうやらこのCowlが編みあがるまでおあづけに変はつたやうだ。
現在は伏せどめの途中である。
一目ゴム編みどめにしやうかと思つたけれど、結局伸縮性のあるといふ編みながらとめていく方法にしてしまつた。
メビウスの輪になつてゐるから外周が結構長いんだよね。
このCowlは編みあがつてもすぐに使ふことはできまいと思つてゐる。
編み地が結構厚い上におそらく折つて二重にして使ふやうだからだ。
でもちよつと楽しみだな。
サイズ的にヘアバンドとしても使へるんではないかと期待してゐる。
今年は三月くらゐまではブリオッシュ編みにはまつてゐた。
くつ下は二足、Cowlを一つ編んだくらゐだけれど、時間がかかつたのでたくさん編んでゐた気がする。
かういふ自分の中の流行といふのは巡るんだなあ。
このCowlと同時期に編んでゐたと思しき編みかけのくつ下も見つけたのだが、それは次回の講釈で。
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