欲望年表とひざ掛け
欲望年表を作つてゐる。
欲望年表は千葉雅也の『勉強の哲学』に出てくる。
この年表を作ることで、自分の興味の移り変はりがわかることなつてゐる。
自分はずーつとおなじものに興味を抱いてきたとか、ずーつとあることが好きだつたといふのは思ひ込みかもしれない。
もしかしたら案外移り気かもしれない。
欲望年表では二種類の年表を作る。
一つはメインの年表で、基本的に事実を書いたものだ。
いつどこで生まれて、いつ学校に入学して卒業して、いつ就職したかといつたことを書く。
就職後はどんな仕事をしたかを書いてもいいかもしれない。
また、歴史的なできごとも書いたりする。
バブル崩壊とかリーマン・ショックとか災害とかを起きた年代と一緒に書き込む。
もう一つはサブの欲望年表だ。
こちらはメインの年表を元に、そのころ何が好きだつたか、自分の興味はどんなものにあつたかを書く。
幼稚園にあがるまでは百科事典が好きだつたとか、どんな遊びが好きだつたかとか、或はスターウォーズを見て映画の虜になつたとか。
かうしたことを書き込んでいくことで、自分の好みや興味の移り変はりがわかるといふ寸法だ。
いまのところはまだメインの年表ができたところだ。
かうしてみると子どものころの方がにぎやかだ。
幼稚園にあがるまで三回引つ越しをしてゐるし、十歳になるまでに二回入院してゐる。二回めの入院の原因は喘息で、県の主催する喘息児・虚弱体質児を健康にするといふ合宿に参加したおかげで宝塚と歌舞伎とを知ることになるのでここははづせない。
高校は四つ変はつてゐる。
二十歳をすぎてからはあまりおもしろくない。
最初に就職したところにずつとゐるからだ。
あみものはこの中だと小学三年生のときに出てくることになる。
三年生のときにかぎ針編みを母に教はつた。
きつかけはクラスのクリスマス会でかぎ針編みのマフラーがあたつたことだつた。
誰が編んだかも覚えてゐる。
クラスメイトが編めるのなら自分にも編めるだらう。
さう思つた。
それでなくともあみものはずつとやりたいと思つてゐた。
それで自分も三月にあつたお別れ会かなにかのプレゼントに自分で編んだマフラーを出したと記憶してゐる。
四年生のときにやはり母に棒針編みを習つた。
そんなわけで、かぎ針編みの方が長いこと身近な気がしてゐた。
目を落としたところで修正に苦労することはないし、形も作りやすい。それであみぐるみの多くはかぎ針編みなのではないかと思ふ。
その後棒針編みの方が身近になるわけだが、でもまあどちらも好きだなあ。
片方ばかりやつてゐると、もう片方をやりたくなつてくる。
そんなわけで悩んでゐる。
我が家には推定ニーチェアXがあつて、いまは風通しのいいところに置いて座つてゐる。
だがそのうち寒くなるだらう。
さうしたらひざ掛けのやうなものが必要になると思ふのだ。
もちろん編まうと思ふのだが、そしてひざ掛けを編まうと買つておいた毛糸もあるのだが。
#ダルマ毛糸のシェットランドである。
どんなひざ掛けを編んだものかなあ。
棒針編みもいいし、かぎ針編みもいい。
アフガン編みといふ選択肢もある。
PIショールなんかいなあと思ひつつ、なかなか決まらない。
太いかぎ針でざくざく編むのもよささうだし。
とりあへずサブの欲望年表作成に着手することにするか。
« 果物入りのお菓子のよさがわからない | Main | 間違へた間違へた »
Comments