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Tuesday, 17 August 2021

すばらしきかなスプリットリング

『ドクター・フー』を見ながらタティングをしてゐる。
その『ドクター・フー』の視聴もあまり進んでゐない。
いま見られるものは一通り見て見返してゐるところなのだが、この先につらい展開が待ち受けてゐるのがわかつてゐるので見る気になれないことも多いのだ。
それでなくても最近見てゐてつらい話や映像がTVをつければ出てくるし、Web上にも多い。
いつもならそんなに影響は受けない冷たい人間なのだが、ここのところなにもかもあまりにもひどすぎるので応へてゐるのかもしれない。

しかし、いづれにしても動画を見るときはなにかしら手を動かしながら見る。
TVでもさうだし、PCなどで動画を見るときもさうだ。
さうでないと見られない。
ただ見るといふことができない。
そんなだから、手芸や料理で作り方の説明が動画になつてゐると途端に見る気が失せる。
なんで文章で書いて説明してくれないかなあ。
あとは図解とか。
だつて動画に合はせて見ないといけないんでせう?
自分のペースに合はせることができない。
でも今後は動画が増えていくんだらうなあ。
憂鬱。

そんなわけで、動画を見るときはなにかしら手を動かしながら見てゐる。
以前もここに書いたやうに、「これは10thドクターを見ながら編んだショール」とか「これは11thと12thにかけて編んでゐたくつ下」とかいふのがある。
「これは『七人の侍』で千秋実が死ぬ場面を見ながら仕上げたくつ下」といふのもある。もちろんTVで見たときね。

いまはタティングをしてゐて、まあまだリハビリ期間中なのだけれども、ちよつと失敗したなと思つてゐる。
どうもスプリットリング部分の糸の引き加減がいまひとつなんだなあ。
普通のリングやこれまで作つてきたリングの大きさに合はせやうとするんだけれど、なんとなく大きくなりすぎてしまつたり、うつかり糸を引きすぎて戻すんだけれどもよれよれになつてしまつたり。
リハビリなんだからもつとかんたんな技法ばかりのものを作ればいいのに、それをしない。
前もおなじことをやらかしてゐるのに学ばないなと思ひつつも、好きなんだよね、スプリットリング。

タティングレース、といふか、マクラメかなあ、いづれにしても「かうやつて糸を結ぶといい」といふことに最初に気づいた人はすごいなと思ふ。
世の中で大事を成した人といふのは名前が残らないといふけれど、ほんとだなと思ふ。
それは糸紡ぎや織り、編みにしてもさうなのだけれども、どうやつてここにたどりついたんだらうと不思議でならない。
タティングレースは基本的には表目と裏目とで形作るダブルスティッチでできてゐる。
このダブルスティッチをたくさん作つてリングを作ること、そして、ときどきピコを作つて装飾的にすることにした人、さらにはチェインを作ることに気づいて作品の幅を広げた人。
もしかするとそれは一人ではないかもしれない。複数の人間が携はつたことかもしれない。
それでもすごいことには変はりない。

そして、そこにスプリットリングだとかモックリングだとかさらなる技法が追加されてきた。
すごいよなあ。どうやつたらこんなことを思ひつくんだらう。
と、毎度思つてゐるわけではないが、時々つくづく思ふことがある。
いま作つてゐるものなどは、スプリットリングがなかつたら小さいモチーフを一つ作つては糸を切り一つ作つては糸を切りしてつなげていかなければならない。
手間だし、糸の無駄でもある。
スプリットリングのおかげでシャトルに巻いた糸の続く限り延々とつづけていけるし、その分糸も無駄にならず、糸端の始末をする時間も減る。
なんてすばらしいんだらう。

とは思ふわけだが、出来の方が、なあ。
スプリットリングを編み出した人に申し訳ないやうな出来だ。
でもまあ、リハビリだから。
さう云ひ訳しながら作つてゐる。

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