あみものは少数派の手芸
オリンピックについては競技もニュースも一切見てゐない。
追つてゐるのは関係者や選手の感染状況と、亡命問題だけだ。
メダリストの趣味があみものといふことで話題になつてゐるさうだが、RTされてきたつぶやきを一つ見ただけであとは知らない。
そんなことで話題になるつて、つまりはあみものはマイナーな趣味だつてことでせう。
いまや誰もしない、するとしても学校の家庭科の授業でちよろつとやるとか、なんだかわからないけれどritual的に冬になつたら好きな人にマフラーだのセーターだのを編まねばならないといふ義務感にかられた人がするもの。
手芸屋の店頭に行けばわかる。
いまあみものがどのくらゐ受け入れられてゐるのかが。
無論、流行り廃りといふものがあるから、なにかの拍子に突然人気が出ることもあるけれど、さういふ人気といふのは水物ですぐに廃れてしまふ。
ビーズとかあみぐるみとかニードルフェルトとか、一気にもりあがるとあとはなんだかマニアックになつていつていつのまにか大勢には忘れられてしまひ、またなにかのきつかけで流行る。
そのくりかへしである。
スポーツ選手(最近では「アスリート」とかいふものかもしれないが)があみものをしてゐても別に驚かない。
刺繍だとすこし驚くかもしれない。
ビーズ細工やパッチワーク、ソーイングビーにでも出てくるやうな服や和服を仕立ててゐたら大いに驚く。
あみものはモバイルな手芸だ。
外で編んでゐても全然不思議ではない。
むしろ、ほかにどんな手芸をするの、と思ふ。
さう思ふ人が少ないといふことはあみものはマイナーだといふことだ。
さうだよな、やつがれだつて『ドクター・フー』を見ては「あつ、グラニー・スクウェアのブランケット!」だとか「あつ、手編みのセーター!」だとかきやいきやい喜んでゐるんだからな。
« 7月の読書メーター | Main | 延々と作れるものを探す »
Comments