7月の読書メーター
7月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:1008
ナイス数:21
人生を「半分」降りる―哲学的生き方のすすめ (ちくま文庫)の感想
白居易の「中隠」という詩の内容とこの本に書いてあることととても近いように思う。職にはついているが仕事はそう忙しいわけではなくでも食うには困らない、ひとりになりたければ門を閉ざせば足る、と。そういうの、いいよなあと思っていたこともあり、とてもおもしろく読んだ。「書けば書くほど考えなくなる」というのもよかった。他人に見せることを前提にしたものづくりは卑しいということだろう。SNSなどに自分の作品を投稿する人は、絶対他人には見せない作品を作ることも必要だと説いていた人がいる。こういうことなんだろう。
読了日:07月02日 著者:中島 義道
ビールを楽しむドイツ語の感想
これを読んだからといってドイツに行ってビールを飲めるとはちょっと思えないけれど、手にとってぱらぱら眺めるのに向いている。いまとなってはいつ行けるかわからないから目に毒かもしれないけれど、ドイツビールの種類とか味やその他の表現を見ているだけで楽しい。ビールの消費量が減っているというのはちょっと気になるな。あと、お酒を飲まない詩人(正確には「水を飲む詩人」)の書いた詩は大抵つまらないし忘れ去られるという古代ローマ時代の詩が気に入った。
読了日:07月03日 著者:ヤン ヒレスハイム
Mostly Harmless (Hitchhiker's Guide to the Galaxy Book 5) (English Edition)の感想
もうこれで終わりにしたかったのかなあ。おもしろかったし、平行宇宙とか大好きなんだけど、この終わり方。好きだけどね、こういう終わり方も。そう、平行宇宙があるよね、と思いつつ、やはりこれで終わりということで。
読了日:07月04日 著者:Douglas Adams
弟子の感想
孔子が受け入れられなかったのは古かったからなのではとはこの本にも出てくるとおりで、それがなぜ今に至るまで綿々と受け継がれているのかというと、まずは弟子たちの尽力なんだろうなと思うが、そこには残念ながら子路も、そしてこの話の中では子路が苦手としている顔回も入らないというところがおもしろい。
読了日:07月04日 著者:中島 敦
外科室の感想
貴船夫人のことば遣いが好きでねえ。「ざます」でも「ですこと」でも「あそばせ」でもない奥さまことば。ちょっとカントリーの「The Long Black Veil」を思い出したりもする。死んでも云えないことってあるんだと思う。内容は人によって違うだろうけれど。
読了日:07月14日 著者:泉 鏡花
The Queen's Gambit: Now a Major Netflix Drama (English Edition)の感想
何かを犠牲にして成功する人の話なのかなと思ったが、どうなんだろう。主人公が父親のことは「Daddy」というのに母親のことは「Mother」というのとか、すごく気になる。単に父親とは極幼いころに別れたというだけのことかもしれないけれど。これといって共感できるところはないし、最後は出来過ぎな気がするけれど、引き込まれるように読んだ。Netflixのドラマも気になるがさて。
読了日:07月14日 著者:Walter Tevis
読書メーター
« やはりチェスの対局場面: The Queen's Gambit | Main | あみものは少数派の手芸 »
Comments