人形の服とレース
ボビンレース教室に通つてゐたことがある。
レースを作りたいと思つたのは、人形の服の装飾として使ひたいと思つたからだ。
かぎ針編みのレースでちよつとしつかりし過ぎてゐる気がするし、棒針編みのレースは細く編むのにはあまり向いてゐない気がした。
タティングレースは空白が大き過ぎる。
そこでボビンレースはどうだらうと思つてはじめてみたわけだ。
結論から云ふと、自分には向かないレースだつた。
なにしろお道具が大き過ぎる。
それに、うつかりクッサンを落としてしまつたりしたら目も当てられない。
実際、なぜなのか自分でもわからないが一度クッサンを落としてひどい目にあつたことがある。
そんなわけで、三ヶ月ばかり通つて、行かなくなつてしまつた。
教室の場所が変はつたからといふこともある。
通つてゐたときは一駅先といふだけだつたが、移転先は逆方向に三駅くらゐ行つたところだつた。
ボビンレースにタティングレースとの類似点があるな、とは思つた。
ボビンレースは基本的にクロワゼ(左側のボビンを上に渡す)とトルネ(右側のボビンを上に渡す)の二種類の織り方(といふのかなー)でできてゐる。
タティングレースは表目と裏目でできるダブルスティッチからなる。
なんとなく似てゐるのではないだらうか。
やることは二つだけで、一見複雑な模様のレースを作ることができる。
できる……はずなんだがなあ。
まあ、お教室で作つたものは先生が手取り足取り教へてくれたので、初心者ながらなんとかそれなりのものができはしたのだが。
ひとりぢやまづなにもできんな、といふところでやめてしまつた。
ボビンレース、むつかしい……
ところでタティングレースで人形の服を作る人もゐる。
無論下地をつけたりしたになにか着せたりはするけれども、でもバービーに着せてゐるのを見たことがある。
できないことはないんだよな。
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