糸を切つたり切らなんだり
先日越前屋で買つてきたヲタ作品用のレース糸を三色買つてきた。
薄茶と濃い茶と紺色の三色で、北尾恵美子の『タティングレースのちいさなドイリー』に掲載されてゐる三角モチーフを作るつもりでゐる。
まづは一色分のエジング状のものを作成した。
あとは残りの二色でおなじものを作つてつなげていけばできる。
のだが。
どうも次の色にうつれない。
糸を巻くところからしてできない。
最初にボビンに糸を目一杯巻いたので、次の糸はボビンの糸につなげてまた目一杯巻けばエジング分ができる。
それはわかつてゐる。
わかつてゐてできない。
めんどくさいからだ。
どうもやる気に欠けてゐるときといふのは、タティングシャトルに糸を巻くことすら億劫だ。
こんなこともできないなんて、自分はもうタティングなんてできないんぢやあるまいか、タティングのことなんて好きぢやなくなつちやつたんぢやないかと思ふほどだ。
最近、なにかにつけさう思ふことが多い。
タティングだけではない。
芝居のことももうそんなに好きではないのではないか、とか。
本についてはもう長いことさう思つてゐる。
本が好きだと思つてゐたのは子どものころの幻想で、実は自分は本なんてそんなに好きではなかつた。
ぢやあ自分の好きなことつてなんだらう。
そんなものは存在しないのぢやあるまいか。
なんてつまらない人生だらう。
さう思へてならない。
さうは云つても最近まであみものはできてゐた。
あみものとタティングレースとの違ひはなにか。
作品を作るときに毛糸やレースの玉から糸を切るか切らないかぢやないかな。
タティングレースもシャトルひとつとレース糸とをつなげて結ぶ場合は糸は切らない。
どうもさういふ作品が好きな気がするんだよなあ。
ぢやあさういふモチーフなりエジングなりを作ればいいんぢやない?
さうなんだよなあ。
わかつちやゐるんだが、なかなかさううまくいかないのだつた。
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