ワクチン接種は二度必要
SARS-COV-2のワクチン接種は、一度でいいのかやはり二度か。
そんな話をティム・ハーフォードがblogに書いてゐた。もとはフィナンシャルタイムズ紙の記事ださうである。
さういやインフルエンザのワクチン接種は二度だつた。
小学生のころは毎年冬が近づいてくると学校に医師や看護師が来てくれて全校児童にワクチン接種をしたものだつた。
そのときの接種は二度だつた。
当時からやつがれはやたらと風邪を引きやすい体質で、しかもアレルギー持ちだつたので、なかなかワクチンを接種できなかつた。一度だけ奇跡的にワクチン接種時に風邪を引いてゐないことがあつて受けたのだが、翌日から熱を出してひどく体調を崩し、二度めの接種までに恢復することはなかつた。
以来、インフルエンザのワクチンは接種したことがない。
周囲の人々を見てゐる限り、昨今はインフルエンザのワクチンは一度しか接種しないやうである。
なにしろ受けたことがないのでわからないが、たぶんさうなのだらう。
しかし、SARS-COV-2のワクチンは二度接種なのださうだ。
英国ではどうやら最初の接種から三週間後に二度めの接種をすることになつてゐたらしい。
それが、the Joint Committee on Vaccination and Immunisation (JCVI)からの勧めもあつて、「まづは全員に一度ワクチンを接種してもらふ」といふ政策に改めたのださうだ。
ただ、改めるにあたつて、国民に対する説明はあまり十分ではなかつたやうだ。
ティム・ハーフォードの記事によると、十二月の半ばごろは、「まづは全員に一度」の接種に反対する意見が多かつたのだといふ。
米国のスコット・ゴッドリーブ等の専門家がさう云つてゐたと記事にはある。
それが、三週間後には「まづは全員に一度」を支持する意見が大勢を占めるやうになつたのだといふ。
JCVIが勧めてゐるところからもさうなのだらう。
だが、「まづは全員に一度」を実施した場合の影響は読めないさうだ。
たとへば、もともとは三週間後に受けるはずだつた二度めの接種を三ヶ月後に受けた場合、効果は三週間後に受けたときと同じかどうか、とか。
もつと恐ろしいのは、一度しか接種してゐない人が増えたことでワクチン耐性をもつたウイルスが増えはしないか、といふことだ。
うわー、増えさう。変異株のやうなのが。
といふわけで、まあしかし、そこもやつてみないとわからないといふ話なのだつた。
そりやさうだな。
そこから「ワクチン接種戦略が欠けてるんだよね」といふ話も出てきてて、「さうかー、さういふものも必要かー」としみじみしてしまつた。
なにごとにも計画は必要なんだな。
今回のワクチン接種のやうに、全国民に、とか世界中の人に、とかいふことになるとますますさうだらうなあ。
日本、大丈夫かなあ。
ところで、英国で早々にワクチン接種がはじまつたのは、「来年はみんなでクリスマスを過ごすことができるから今年だけは我慢してね」といふことだつた、と聞いたのだが、ほんたうだらうか。
『ドクター・フー』のクリスマス・スペシャルとか見てゐると、クリスマスの時期つてほんとに特別なんだな、といふ気もするから、ほんたうなのかもしれないな。
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