タティングと通勤
タティングレースの替襟はちまちま進んでゐる。
例によつて出勤した日の昼休み、食後に作つてゐて、進んでゐるやうなさうでもないやうな、だ。
しかし、一目作れば父のため……ぢやなくて一目作ればその分進んでゐると思ふことにしてゐる。
進まない理由には、出勤がつづくとなんとなく気分がすぐれなくて、七宝模様の一部を作つただけでやめてしまふこともしばしばだから、といふこともある。
疲れちやふんだよね。
疲れてしまふのは通勤しなければならないからだとずつと思つてゐた。
いまとなつてはその統計が正しいのかどうかわからないが、都心(これまた曖昧な概念だ)で働く人の平均通勤時間は片道一時間を切るのだといふ話を聞いたことがある。
えっ。
どういふこと?
一時間ぢやとてもとても職場になんてつかないんですけど。
といふことは、三十分くらゐで職場にたどり着く人もゐるといふことか?
まあ、統計といふのはさういふものではないけれども、ありえないことではない。
さういやイギリスでの調査だつたらうか、通勤時間が片道十五分を超える人はストレスがたまりやすいみたやうな結果を見かけたやうにも思ふ。
疲れてゐるのは通勤時間のせゐ。
だつて在宅勤務なら通勤時間なんてないんだもの。
だが待てよ。
遠因は通勤時間かもしれない。
でもこの疲れはおそらく寝不足のせゐだ。
通勤時間が長い分、睡眠時間を削らねばならないからだ。
せつかく在宅勤務で規則正しい生活ができるやうになつたといふのに。
通勤することでそれががらがらとくづれていく。
これからどんどん寒くなるといふのに、風邪でも引いたらどうしやう。
それでなくても新型コロナウィルスに感染する危険もあるといふのに。
結局、通勤つて躰に(精神にも)悪いんだよな。
早く規則正しい生活が送れるやうになりたい。
さうしたらタティングももうちよつと進むやうになるんぢやないかなあ。
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