速く編むには
馬蹄型のショールをせつせと編んでゐる。
ローワンのフェルテッドツイードをひたすらメリヤス編みで編む。
両面ともメリヤス編みだからガーター編みといふべきかもしれない。
1目だけ、毎段最初の目を裏メリヤス編みをするやうにすべり目にする。
編み方には毎段最後の目を裏メリヤス編みにして、最初の目をメリヤス編みを編む要領ですべり目にするとある。
どちらにしても、まあ、だいたいおなじやうな仕上がりなのでどちらにするかは好き好きだ。
ガーター編みだから裏表があるぢやないしね。
メリヤス編みばかりしてゐると、編む速さが気になつてくる。
現在のところ、全部で306目ある。
1目/秒として、1段編むのに5分以上かかるといふことだ。
実際のところ、1目を1秒で編めてゐるかどうかあやしいから、6分は確実にかかつてゐるんだらうと思ふ。
以前、世界一速編みの人の動画を見たことがある。
編む動作、即ち針を編み目に入れて糸をかけて引き出す動作が1拍のやうに見えた。
やつがれはどうかといふと、2拍だ。針を編み目に入れるのに1拍、糸をかけて引き出すのにもう1拍といつたところ。
ギネス世界記録は118目/分だといふ。ほぼ2目/秒だ。
世界一の人といふのは、云はば100mを9秒台で走る人のやうなものだ。
さういふ人と自分とを比較するのもどうかとは思ふが、まあしかし、参考にはなるだらう。
針の動きだけで速く編めるやうになるわけではない。
左右の針にかかつた編み地の捌き方がかなり重要だ。
編んでゐるあひだ左右にわかれた編み地を送りつづける、この動作にやつがれは難がある。
これで時間がかかつてゐることがしばしばあるからだ。
また、左手に糸をかける方法で編む場合は糸がどのあたりにかかつてゐるかも重要だ。
Twitterでは自分の糸のかけ位置にはそんなに問題はないといふやうなことを呟いたけれど、おそらくこの糸のかけ位置があまりよろしくないので針の動きが2拍になつてしまふのではないかといふ気もする。
毛糸玉から毛糸がスムースに出ないと話にならないことは云ふまでもない。
とはいへ、必ずしも速く編む必要はないともいへる。
えうは楽しければいいのであつてさ。
編むことで生計を立ててゐる場合はさうも云つてゐられないが、そんなにうまいわけぢやあないからなあ。
快適に編めればいい。
快適に編めてゐればおのづとスピードもついてくる。
などと云ひつつ、このショールはよささうな感じがするので、すでに次の一枚も編みたい気がしてゐる。
まだいま編んでゐるのができあがつてみないとわからないけどね。
でも編むとしたらスピードが必要になるんだらうなあ。
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