10月の読書メーター
10月の読書メーター
読んだ本の数:3
読んだページ数:947
ナイス数:26
月夜見エクリプス (文芸書)の感想
携番とか仮釈とか面パトとか正式名称なしに短縮語が次々と出てくるし、ところどころ日本語として「え?」と思うような文章もあって、「これは、もしかして、若い読者のためなのだろうか」と悩むこともしばしば。だってBLじゃないし。とはいえ、だいぶBL寄りになってきているな、とも思う。禁忌な雰囲気が薄れてきているからだ。ありえないようなことが起こるが、そのあたりはちゃんと読めてしまう不思議。
読了日:10月04日 著者:野阿 梓
銀河英雄伝説〈4〉策謀篇 (創元SF文庫)の感想
ヤンもラインハルトも地球教の存在をぼんやりと認識しつつもそこにたどり着けない、みたようなところが歯がゆく、またこの世界の宗教観ってどうなってるんだろうと思う。ルドルフみたような人間は自分以外に崇拝される対象を認めないだろうから、宗教弾圧のようなこともしたのかな。
「また呼び出されるから」と晩酌しないオーベルシュタインを見て、「李福は戻つてくるから」という諸葛孔明を思い出すなど。どちらも後継者絡みの話というのがね。
読了日:10月05日 著者:田中 芳樹
How to Make the World Add Up: Ten Rules for Thinking Differently About Numbers (English Edition)の感想
著者はおそらく今の世の中に危機感を抱いている。フェイクニュースや怪しい言説に立ち向かうにはまずは統計を正しく理解することだ。そのための十ヶ条が説かれている。十ヶ条はどれも必要だが、そのあとにまとめとして書かれている「好奇心を抱くこと」というのが一番大切だと思った。そこまでは「孫子」にあるように判断の際には感情をはさまないことやシャーロック・ホームズのような人物になる必要があるのかと思いながら読んでいた。Be curious. それで解決する部分が大きい。そんな気がする。今のところ今年一番面白かった本だ。
読了日:10月22日 著者:Tim Harford
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