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Monday, 26 October 2020

毛糸がない

この秋冬三枚目の巻物を編み始めた。
すぎやまともの手編みこもの』の表紙に出てゐる作品だ。
灰色のカーディガンはどうしたの、と自分でも思ふが、どうも編み図を割り出す気力と能力とがない。
へちまカラーとか、編んだことないかも。あるかなあ。まあ形からなんとなく編み方はわかる気もするが、「なんとなく」ぢやねえ。

この本は伝統的な編み込み模様や縄編み模様の手袋や帽子が多く、こどもサイズのものも多い。
伝統柄のこもの本はよくあるが、こども向けも載つてゐる本はそんなにないのかもしれない。
どの模様も可愛く、しろくま柄のミトンなんか編んでみたいなあ。

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巻物は、先にパーツを編んでゐる。
本にはあとから編みつけるやうに書いてあるが、それだと糸端の始末がめんどくささうだつたのでな。
この巻物は筒状になつてゐる。そのため糸端の始末をするやうに穴をあけて編み、始末をしたあと穴を綴ぢることになつてゐる。
メリヤスはぎはくつ下で経験があるのでそんなに抵抗はないけれど、編み方どほりに編むと一度伏せどめをして穴をあけるやうだ。すなはちはいだあと伏せた部分がぽつこり出てしまふことになりさうな予感がする。
長い巻物の一部分だからそんなに気にならない気はするんだけどね。巻いたときに裏に来る部分になるやうだし。

あとから編みつけた方が最終段を減らし目して糸をとほして絞ることができるので仕上がりはきれいになるだらう。
それに、編みながらパーツを編みつけると、その部分だけブラブラして編みづらさうな気もする。
でもまあ、もうさうやつてはじめてしまつたから仕方がない。
今回はこの方法で行つてみる。

ところで、本で指定してゐる糸はリッチモアのスペクトルモデムだつた。
それならといふので蒲田のユザワヤに行つてみたらこは如何に。
ない。以前だつたらあつたはずの、リッチモアの糸がない。
リッチモアの糸といつてパーセントがあるていどで、ショックだつたせゐもあるがほかの糸のことはよくわからない。
ないのはリッチモアの毛糸だけではなく、ニッケやベルクリエイト、ダイヤモンド毛糸の糸も見当たらなかつたやうな気がする。ダイヤはショックで気づかなかつただけかもしれないが。
ハマナカの糸はそこそこあつて、バビーの糸は結構あつたやうに思ふ。
ダルマもものによつてはあつた。野呂ものもかな。
それとベビー用毛糸。
あとはセール品処分品くつ下毛糸といふことでNOVITAやOPALの糸があるくらゐだ。

これからどこに毛糸の実物を見に行つたらいいのだらう。
途方に暮れてしまふ。
Web通販もいいけれど、微妙な色の加減とか触り心地とか、毛糸の命はいろいろあるといふのに。

仕方がないので今回はバビーのNew4Plyを二本どりで編むことにした。
この糸なら首に巻いてもちくちくしないと思つたからだ。
巻物だからゲージはそれほど気にしなくてもいいしね。
ほんたうは、複数本どりで編むならもつと細い糸とあはせて色のうつりかはりを楽しむやうにしたいといふ気もしたが、それをやらうとすると色合はせに時間が取られる。
今回はさういふ類のものではないので……いや、待てよ、場合によつてはさういふ類のものなのかもしれない。
さはさりながら、二本どりでふんはりとした感触を楽しみながら編んでゐる。

できあがるのはいつのことになるかのう。

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