読書つていいことなのか知らん
在宅勤務になつて一番減つたのは読書の時間だ。
本は移動中、電車の中で読むことにしてゐたからだ。
四月に在宅勤務をはじめたときは二冊しか読まなかつたし、五月六月と出勤したあとの七月も同様。
ちなみに五月は五冊、六月は八冊読んでゐる。
とはいへ、四月も七月も毎日なにかしら読んではゐる。
単に時間が取れないだけだつたのだと思ふ。
生活のリズムが変はつて、本を読む時間をどこに入れていいのかわからない。
さういふ状態だつたのではないかなあ。
以前もここに書いたとほり、ある時期、自分は本が好きだと思つてゐた。
でもそんなことなかつたことに気づいたのが二十歳を過ぎたころのことだ。
あんまし本を大切にしないしね。
好きで読んでゐるといふよりは、ほかにすることがないから読んでゐる。
そんな感じだ。
そもそも、こどものころ、親はやつがれが本を読むのを嫌がつた。
それも以前ここに書いた気がする。
本を読むより、外でともだちと遊んで来いといふ。
それもできるだけ大勢で。
自宅に友人数人を招いて遊ぶときも、本を読むのはダメなのだつた。
また、学校もあまり本を読むことに力を入れてゐなかつたやうに思ふ。
小学校のとき、二時間目と三時間目とのあひだに二十分休みといふものがあつた。
この休みのあひだは晴れてゐるときは本を読んではいけない。
雨の日や雪の日でないかぎり、外に出て遊ばないといけないのだつた。
もしかしたらものすごく風の強い日もさうなつたかもしれないが、残念ながら在学中にそんな強い風は吹かなかつた。
自分は本が読みたかつた。
でも周囲がよつてたかつて邪魔をする。
邪魔されるとよけいに読みたくなるのが人情といふものだが。
思ふやうに本も手に入らないしね。
あのころ、せめて徒歩圏内に図書館があつたなら。
さう思ふこともある。
小学校の図書室は四年生のときにできたのだつたと思ふ。
児童は自由に出入りすることはできなかつた。
地元の図書館はバスに乗つて三十分ほどのところにあつた。
詰んでゐる。
世の中、本を読むことはいいことだといふ。
ほんたうにさうなのだらうか。
少なくとも本邦で本が容易に手に入るやうになつたのはいつごろのことだらう。
昔は、本を自由に買ふことのできるのはお金持ちばかりで、それで結果的に本を読むと立身出世できるとか、さういふことだつたのではないだらうか。
多分、自分は本を読むことが好きだ。
でもそんなにものすごく好きではない。
あまり好きだと、「そんなことしてちやいけないよ」と邪魔をされる。
そんな気がして仕方がないからかもしれない。
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