6月の読書メーター
6月の読書メーター
読んだ本の数:8
読んだページ数:1737
ナイス数:26
新実存主義 (岩波新書)の感想
自然主義や還元論がどういうことで現在どういう位置付けなのかということがまったくわからないため、書いてあることから類推しつつ読む。むつかしい。哲学科に進学したいという同級生に「哲学なんか勉強してなんになるつもりなの(「どこに就職するつもりなの」の意だと思う)?」と訊くもう一人の同級生というのを目撃している身としては、今だったらモデルがいるのにね、と思わないでもない。
読了日:06月02日 著者:マルクス・ガブリエル
愛とか正義とか―手とり足とり!哲学・倫理学教室の感想
さらっと読んでしまったなーと思って再読。案の定、全然読めてなかった部分が多い。多分、今後も読み返すと思う。
読了日:06月07日 著者:平尾 昌宏
The Path: What Chinese Philosophers Can Teach Us About the Good Life (English Edition)の感想
マインドフルネスとか瞑想(meditation)に抱いていた違和感が解説されている。だいたいは考えていた通りだ。世の中をそして自分を変えていくのは日々の小さな積み重ね。そうなのだが、ここに書いてあることを実践しようとすると、心身ともに健康でないとむつかしいなと思う。まずはそこからか。
読了日:06月12日 著者:Michael Puett,Christine Gross-Loh
暇なんかないわ 大切なことを考えるのに忙しくて: ル=グウィンのエッセイの感想
文学賞を望んでいるのは宣伝広告に携わる人たちだし、経済ばかりがはてしなく成長できるわけがなく、植物だって生きているし、男の組織内では女は男の模造品にならざるを得ない(いまのところ)。最初は強烈だった罵倒表現も使われるうちに威力を失っていく。幾度うなづいたことだろう。空飛び猫がまた読みたくなってしまった。
読了日:06月17日 著者:アーシュラ・K・ル=グウィン
細胞の中の分子生物学 最新・生命科学入門 (ブルーバックス)の感想
小胞体ストレス応答を説明するために、遺伝子からタンパク質、細胞から細胞内小器官などを段階を追って解説した本。化学式などは最小限なので取りつきやすいが、途中で置いていかれてしまった。筆者自身の他の科学者との競争の話が興味深い。生物学に元々興味のなかった人向けにとノーベル賞の逸話が多く、なにを評価されて受賞に至ったのかわかるようになっているのもおもしろかった。
読了日:06月28日 著者:森和俊
History: Why It Mattersの感想
歴史を学ぶことがなぜ大切かということや、歴史学における偏向などについて語る本。1980年代半ばごろの米国の高校の教科書を見て驚いたものだった。米国史が南北戦争の終わるあたりからはじまるのだから。そういうものだったらしいとこの本を読んで知った。以前、「なぜ歴史家は大地震を無視するのか」という内容の本を読んだが、この本には大地震についてふれた部分がない。まだまだ歴史学にはさまざまなアプローチがありそうだ。
読了日:06月29日 著者:Lynn Hunt
思考ツールとしてのタロット (こどものもうそうブックス)の感想
再読。コレポン(correspondence)っておもしろいと前回読んだとき思ったのにその後すっかり忘れてしまっていたので、今日はやってみた。「いまの自分は「吊るされた男」のようだなー」とか「この場所って「女教皇」のよう。女の人ばかりだしみんな黙しているし」とか考えだすとおもしろい。易での卦でやりたいと思っていたが、64は多過ぎるかな。ある状態から別の状態への過渡期というイメージは易の方が強いように思うのだが。
読了日:06月30日 著者:米光一成
空飛び猫 (講談社文庫)の感想
「暇なんかないわ 大切なことを考えるのに忙しくて」を読んでいて読みたくなって購入。最初の方にある人間の描写を読んでいてアニメの「ガンバの冒険」を思い出す。挿絵もすてき。
読了日:06月30日 著者:アーシュラ・K. ル・グウィン
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