11月の読書メーター
11月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1519
ナイス数:23
The Sign of the Four (Sherlock Holmes Book 2) (English Edition)の感想
なんだかちょっとタイムリーだったろうか、薬物的に。「緋色の研究」につづいて後半「こういうことだったんです」という話がある。犯人が語る形になっている今回の方が進化しているとは思うが、ちょっと退屈と思ってしまうのはいけないことかな。
読了日:11月07日 著者:Sir Arthur Conan Doyle
窯変 源氏物語〈1〉 (中公文庫)の感想
以前ある女優のことが好きだった。幸薄そうな役が似合う、はかなげなようすが気に入っていたのだが、同性からは好かれていないという話を聞いて不思議に思っていた。その答えの一片がここにある。かつて「桃尻娘」の続編を読んでものすごくイヤな気分になったことがあった。それとまたおなじ感覚を味わうことになろうとは。人間関係が濃密過ぎるのかな、「桃尻娘」にしても「源氏物語」にしても。
読了日:11月14日 著者:橋本 治
観察力を磨く 名画読解の感想
絵画の分析は欧米ではよく行われているのかと思っていたが、国によるんだな。不快な絵を冷静に表現するようにすると不快なできごとを客観的に取らえられるようになるのだそうで、これは試してみたい。ミケランジェロのダヴィデ像を向かって右側から見たらどうなるかというシミュレーションの絵もおもしろかった。ただ、個人的には観察力を発揮してよかったと思ったことはない。伝え方が悪いのだろう、とこの本を読んで思った。
読了日:11月22日 著者:エイミー・E・ハーマン
The Word Is Murder: The bestselling mystery from the author of Magpie Murders – you've never read a crime novel quite like this (Detective Daniel Hawthorne 1) (English Edition)の感想
犯人はサイコパスなのか? 被害者はサイコパスではないのか。「Magpie Murders」を勧められて読み、おもしろかったのでこの本も読んでみた。正解だった。語り手につらくあたるタイプなのだろうか。ジャスパー・フォードもそういうところあるから、最近の流行りにあるのかな。個人的には夏にロンドンに行って土地勘がちょっと残っていて地名を見ると旅の記憶が思い出された。サウス・ケンジントンとかハマースミスとかその他もろもろ。
読了日:11月27日 著者:Anthony Horowitz
いとも優雅な意地悪の教本 (集英社新書)の感想
「内容がない」をそのまま受け取る人もいるのかもしれないけれど、それこそ著者の意地悪なのではないか。橋本治からは「他人はそう思わなくても自分はこう思う」ことはなんら問題がないということを学び、この本を再読してまたその思いを強くした。黄表紙のところで「著作権だのなんだのといううるさいことを言わない昔は、とても素敵で平和です」(pp.205-206)なんて何気なく書いていて、「げにもっとも」と思うことしきり。
読了日:11月30日 著者:橋本 治
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