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Friday, 01 November 2019

10月の読書メーター

10月の読書メーター
読んだ本の数:10
読んだページ数:2454
ナイス数:29

The Case-Book of Sherlock Holmes (English Edition)The Case-Book of Sherlock Holmes (English Edition)感想
以前、「前書きがすべてな気もする」と書いたけれど、やはりそんな気がする。続けて読んでくると、なんかこう、パンチが足りない気がする。
読了日:10月03日 著者:Sir Arthur Conan Doyle
もう少し浄瑠璃を読もうもう少し浄瑠璃を読もう感想
文楽も見取り興行の増えたいま、もともとどういう話だったかを知るには読むしかないのかもしれない。文楽を見始めたころは通し上演が多くて、通しといいながら上演されない場面もありはしたけれど、これがよかったのかもしれないなあと思いつつ読んだ。現代風にアレンジされていくわけもわかったように思う。
読了日:10月04日 著者:橋本 治
歴史学で卒業論文を書くために歴史学で卒業論文を書くために感想
図書館通いをはじめるにあたり資料の調べ方などを知りたかったというのと、澤田昭夫の「論文の書き方」と比較してみたかったので読んでみた。
そういう目的があったはずなのに、端々に見られる学生への配慮が心に残る。それだけ丁寧に説明しないとダメということかもしれないけれど、なんとなく愛情を感じなくもない。
大学側としては一年生のうちから「卒論書くんですよ」と云った方がいいんじゃないかと思うのだが、云ってるのかな。
読了日:10月08日 著者:村上 紀夫
クイーンは何を歌っているのか? (CDジャーナルムック)クイーンは何を歌っているのか? (CDジャーナルムック)感想
文楽や歌舞伎にイヤホンガイドというものがある。舞台を見ている最中、イヤホンを通して適宜解説をしてくれるサーヴィスだ。とても役に立つ反面、「美しいですね」だとか「すばらしいですね」などと云われると、「それは押し付けられることじゃないよね。こちらがどう感じるかの問題で、ガイドに云われることじゃないよね」と思ってしまう。この本にもそういう点がしばしばある。著者のことをよく知っていれば「この著者はこういう判断をするのだ」とわかるのだが、不明にしてよく存じ上げない。そこだけちょっと残念だった。
読了日:10月13日 著者:朝日順子
橋本治歌舞伎画文集―かぶきのよう分からん橋本治歌舞伎画文集―かぶきのよう分からん感想
十三代目片岡仁左衛門が「吉田屋」の伊左衛門を演じたときの絵が二枚あって、七百貫目の借金を負いながら「総身が金ぢゃ」と平気で宣う若旦那のやはらかさ鷹揚さのよく出た絵だ。孝夫当時の現・仁左衛門の伊左衛門の絵もあって、見比べると二人の違いが面白い。絵を描くから役者それぞれの特徴がよくわかるという。昭和の終わりに「演劇界」に連載していた絵と文章をまとめた本で、繁く芝居通いをするようになったころよく読んでいた。読み直すと全然理解が及んでいなかったことがわかるが、それが果たして正しいのかどうかもチトわからない。
読了日:10月14日 著者:橋本治
論文の書き方 (講談社学術文庫)論文の書き方 (講談社学術文庫)感想
どことなく「いまこれを書かなければ」という危機感を感じる。実際に論文の書き方のわからない学生をいやというほど見てきたんだろう。参考文献にひとつひとつ「一部論文の書き方が出てくる」とか「翻訳がこなれていない」とか記してくれているのも丁寧で頭が下がる。ここから三森ゆりかの言語技術につながる部分もあるなあ。古代・近代・現代という時代の区切りかたには問題がある、という話など、論文の書き方以外にも参考になる点が多々ある。
読了日:10月15日 著者:澤田 昭夫
盟三五大切 時桔梗出世請状 (歌舞伎オン・ステージ (9))盟三五大切 時桔梗出世請状 (歌舞伎オン・ステージ (9))感想
「時桔梗出世請状」に関する十三世片岡仁左衛門の芸談がおもしろい。「盟三五大切」は1976年の時の台本を元にしているようだが特にそう明記してあるわけではない。「時桔梗出世請状」は現在上演される場のみ。注がとても細かく、「稽古」や「勘当」にもついている。また「大和町に行く」を小万を演じた坂東玉三郎の屋号にかけているという注があるが、初演は岩井粂三郎だったのだし最初からあったセリフなのではとか気になる点もある。いずれにしてもどちらも話がよくできていて、そりゃ面白いよな、といったところ。
読了日:10月22日 著者:
絵を見る技術 名画の構造を読み解く絵を見る技術 名画の構造を読み解く感想
片っ端から絵を見たくなる、そんな本だ。
三森ゆりかの言語技術の講義で絵の見方についても学んだ。何が描かれているかを分析的に見るという方法だ。この時に絵画も音楽もその良し悪しを分析的に評価することで他人と感想を分かち合うことができるという話も聞いた。この本は絵画を分析的に評価できるようになるよう導いてくれる。橋本治の浮世絵の説明で構造が三角形になっているとか台形になっているというのを読んで、絵を見るときに参考にしていたが、この本を読んでさらに理解が深まったと思う。
読了日:10月25日 著者:秋田麻早子
桃尻語訳 枕草子〈上〉 (河出文庫)桃尻語訳 枕草子〈上〉 (河出文庫)感想
著者による巻末の解説を読むと、「身の丈に合わせた」ってこのころからなのか、と暗澹とした心持ちになる。千年も前から、というのと、一体前回読んだときは何を読んでいたのか、というのと、両方に対して。註が細かく、イラストがあるのがいい。「昔はつまらない人間でもみんな、ホント、素敵に生きてたのねェ……」(P106)。つまらないかどうかはわからないが、こうして文章で読むと「実に」と思う。
読了日:10月28日 著者:橋本 治
論証のルールブック [第5版] (ちくま学芸文庫)論証のルールブック [第5版] (ちくま学芸文庫)感想
簡潔でわかりやすく、ついさらっと読んでしまいがちで自らの手綱を引き締めながら読む。しかし、だ。これって日々「これは証拠になるな」と鵜の目鷹の目で生きなきゃってことなのだろうか。それはちょっとつらいな。多少、あやふやでもいいじゃん、と思うのだが、人は他人には厳しいからな。ディベートでは相手を云い負かすのではなく、相手の主張に耳を傾けること、というくだりがいい。どちらが正しいかを争うものではないということだろう。論理関連の書籍にはシャーロック・ホームズがつきものなんだな。
読了日:10月30日 著者:アンソニー ウェストン

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