理屈抜きに好き
「美しいかぎ針編み 春夏27」に掲載されてゐるヴェストを編んでゐる。
後ろ身頃のヨークから編み始めるもので、現在は前身頃と後ろ身頃とをつなげて編んでゐる状態だ。
前身頃はくさり編み三目の、ヨークより下の後ろ身頃はくさり編み五目のネット編みだ。
単純といへばこれほど単純極まりない模様もないのだが、これが案外楽しい。
脳内麻薬が出てくるタイプだ。
編み始めると止まらなくなる。
だから編めてゐるんだらうな。
さうでなかつたら挫折してゐる気がする。
糸もいい。
エミーグランデは編みやすいし、色がちよつと紺色がかつた灰色といふのもいい。
本には薄紫色の糸を使用してゐて、これもなかなかいい色だ。
なぜか昔からヴェストが好きである。
以前はチョッキといつたかもしれない。
いつからか「ヴェスト」が主流になつた。
ここ数年は「ジレ」なんてなことばも聞く。
なんで好きなのだらうか。
編むことを考へると、袖がないといふのがいいのだらうか。
袖つて結構たくさん編まないとできあがらないんだよね。
増し目や減らし目もあるし。
しかも二枚編まねばならない。
袖がどうかうよりも、セーターにそれほど興味がないといふ方が大きいかもしれない。
どちらかといふとカーディガンの方が好きだ。
ヴェストも前開きのものの方が好きだから、ヴェストが好きといふよりは前開きの上着が好きなのかもしれない。
……ほんとかなあ。
いろいろ理屈をつけても「なんか違ふ気がする」といふ気分になる。
なにかきつかけがあるわけではないのかもしれない。
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