タティングとあみものとは違ふ
あひかはらず極細毛糸でタティングレースのスカーフを作つてゐる。
人間が保守的にできてゐて、こどものころから好きだつたものしか好きではない。
例外は将棋だけ。
しかもいい年になつてから好きになつたから指せない。
NHK杯などをTVで見るだけ。
ずつとさう思つてきたのだが。
考へてみたら、タティングも而立に手が届くやうになつてから知つたし覚えたものだつたことに最近になつて気がついた。
どうもタティングはあみものの一環と思つてきたのらしい。
レースといふことでいへば棒針編みでもかぎ針編みでもできるし、書店に行けば「手芸」の棚に関連書籍がまとめて置かれてゐることも多いので、一環といへば一環だ。
でも、タティングとあみものとではやつてゐることがまるで違ふ。
そんな気がする。
あみものは棒針にしてもかぎ針にしても糸で作つた輪の中に針をさし入れ、向かう側から糸をすくつて輪に通し、新たな輪を作る。
これをくりかへすことで編み地ができあがる。
タティングレースは、芯糸に別の糸を結びつけてレース地を作る。
道具も違ふ。
あみものは基本的には針と呼ばれる道具を使ふ。
タティングにも針を使ふニードルタティングが存在するが、一般的なのはシャトルを使ふ技法だらう。
針は糸の太さにあはせて選ぶ必要があるが、シャトルに巻けさへすればどんな太さの糸でもひとつのシャトルでこなすことができる。
違ふ。
あみものとタティングとは違ふ。
なーんだ、将棋以外にもちやんといい年になつてから好きになつたものはあるんぢやん。
ちよつとほつとするのはなぜだらう。
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