作品第一主義
今年はなにかを鑑賞する際、作品のみに限つて感想を述べることにしたい。
作品とは芝居や書籍、映画や落語、音楽、絵画などを考へてゐる。
鑑賞の仕方にもいろいろある。
たとへば作品作成の裏側を知る、とか。
作者・演者の背景、生ひ立ちなどを考慮に入れる、とか。
さういふこともできるけれど、まづは作品を丹念に鑑賞して、そこから得られる情報のみから語る。
そこが基本だと思ふし、そこをおろそかにしてはならない。
基本的にやつがれは基本がなつてゐない。
きちんと習得したものがないからだ。
いまかうして打つてゐるキーボード入力だとて基本がなつてゐない。
あみものもタティングレースも「基礎つてなんだらう」状態だ。
もうやめてしまつて久しいけれど、ピアノもその他の楽器もすべてさうだ。
この年になつて基本だの基礎だの、なにを云つてゐるのか、と、我ながら思ふ。
でも、作品についてのみ語れば、それを知つてゐる人とは話ができる。
作品の背景だとか作者・演者の生ひ立ちだとかは知らなければ話にならない。
無論、作成秘話だとか作者・演者の人柄だとかを知つてゐた方がおもしろく鑑賞できるといふことはあるとは思ふ。
でもそれは基本を抑へてからでも遅くない。
余分な情報を排除して、とにかく作品と対峙する。
今年はさうしてゆきたい。
もう知つてゐるものについては仕方がないけどね。
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