最近見ているTVドラマ
最近楽しみなものといふと、日曜日の朝のスーパーヒーロータイムと将棋、おなじく夜の「帰ってきたウルトラマン」だらうか。
録画機が壊れたままなので、平日日中の時代劇の再放送を見ることがかなはなくなつてしまつた。
修理するか新しいものを買ふかすればいいのだが、手元不如意にてそのままになつてゐる。
将棋はともかく、自分は結局のところTVドラマが好きなのだな、と思ふ。
それも、歌舞伎由来のもの。
といつて、実はウルトラマンは歌舞伎とは直接関係はないと思つてゐる。
スーパーヒーロータイムは、なにしろ東映だ。
時代劇の流れからきてゐることを考へても正当な歌舞伎の流れをくんでゐる。
「秘密戦隊ゴレンジャー」の名乗りが「白浪五人男」からきてゐるとはよく云はれることだし、話の流れもある種の芝居とおなじパターンだ。
ただ、ウルトラマンの方が歌舞伎らしい部分もあつて、それはウルトラマンに変身することが見顕しになつてゐることだ。
人によつてとらへ方もことなるだらうが、やつがれの目から見ると、アカレンジャーは仮の姿で真の姿は海城剛にうつる。
仮面ライダーはものにもよる気もするが、本郷猛が本来の姿で仮面ライダーは仮の姿だらう。
そこへいくと「ウルトラマン」の場合、ハヤタ隊員といふのは世を忍ぶ仮の姿でウルトラマンが真の姿だ。
見顕しでせう。
ハヤタ隊員実ハウルトラマンといふ寸法だ。
「ウルトラセブン」ならモロボシ・ダン実ハウルトラセブン、だ。
スーパーヒーローものはかうぢやないんだよな。
仮面ライダーだつたり戦隊ヒーローだつたりするのはその人の実の姿ではない。
本郷猛実ハ仮面ライダーと書くと、違和感を感じる。
ゴレンジャーでいへば、スナック「ゴン」のマスター実ハ江戸川司令官とはいへるけどね。
サンバルカンならサファリのマスター実ハ嵐山長官か。
スーパーヒーローものやウルトラマンのいいところは、一年間つづくといふ点だ。
最近のTVドラマは一クール三ヶ月で終はつてしまふ。
それも、期初期末には特別番組が入るものだから、全体の話数も少ない。
「忙しい現代人」とやらの生活様式にはその方がはまるのかもしれない。
気に入らなければ三ヶ月のあひだ我慢すればいいしね。
ただ、一年間なら一年間続けるに足るドラマの骨組みといふのがあると思つてゐる。
骨組みがしつかりしてゐなければ一年間つづけるのはむつかしい。
また、「あ、あれはさういふことだつたのか」だとか「ここであの伏線を回収するのか」だとか、いろいろとおもしろいことも多い。
三ヶ月間のドラマでもそれはもちろんあるけれど、なんといふか、もうちよつと余韻に浸る時間がほしい、といふかね。
十話くらゐで終はつて二時間や三時間のヴァラエティ番組とか見せられるとちよつとがつくりきちやふんだよね。
などと、要するに「こども番組しか楽しめない(プリキュアも見てます)」ことの云ひ訳を延々としてしまふのが、我ながらめんどくさいのであつた。
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