タティングレースの書籍に思ふ
ここのところタティングレースばかりしてゐる。
手持ち無沙汰になるとタティングシャトルを出してきてちよこちよこ結んでゐる。
そんなわけで、ドイリーもできあがつた。
藤戸禎子の「復刻版 タティングレース モチーフ&エジング 101」に掲載されてゐるドイリーだ。
Lisbeth #40 の Wedgewood Lt.を使つた。ちよつとくどい感じの水色といふか空色といふか、そんな色だ。
Lisbeth #40 は、使つた範囲でいふとかういふちよつと淡い色の方が結びやすい。ベージュ系もなかなかいい感じで結べる。
乾かす時にもつとちやんと引つ張るんだつたなぁ。今度やつてみやう。
下に写つてゐるのは、何度も作つてゐる栞で、こちらはオリムパス金票40番で作つた。
比べてみると、金票40番の方がどことなく湿り気のある結び心地な気がする。湿り気といふか、ぬめり感、かな。色にもよるとは思ふけれど。
下手ながらモチーフもいくつか作つてゐる。
懲りずに極細毛糸でタティングしやうと考へてゐて、シャトル一つだけで作れるモチーフを探してゐるのだつた。
毛糸でシャトルと糸玉とを使ふモチーフなども試してみたが、どうも塩梅がよろしくない。
シャトル一つで作れるモチーフの方が毛糸には向いてゐる。すくなくとも極細毛糸はさうなんぢやないかな。まあこれも個人的な好みがあるかとは思ふ。
そんなわけでいまは Mary Konior の Tatting with Visual Patterns に掲載されてゐるモチーフを試してゐるところだ。
この本、好きなんだよなあ。
掲載されてゐる作品の中にはそれほど好きではないものもあるし、作つたことのないものもたくさんあるけれど、なんとなくいいのだ。
気に入つてゐる。
この本と、藤戸禎子の「華麗なるレース タッチングレース」とが自分の中では三指に入るタティングレースの本で、あとの一冊はそのときの好みで変はる。
いまだつたら「復刻版 タティングレース モチーフ&エジング 101」かな。
Tatting With Visual Patterns と「復刻版 タティングレース モチーフ&エジング 101」との共通点は、タティングの仕方をことこまかく説明してゐないところだ。
シャトルの扱ひ方とか基本的なことはもうご存じでせう、といふ作りなのだ。
世の中のタティングレースの本を見るとわかると思ふが、どの本にも懇切丁寧なタティングの仕方が載つてゐる。
シャトルの糸の巻き方からリングの作り方、チェインの作り方、ジョゼフィンノットや最近ではスプリットリングなどの作り方まで、写真付きでステップごとに説明してある。
それ、さー、全部の本に必要?
さういふのはすつ飛ばして、とにかく作品を見せてほしい、そしてその作り方を教へてほしい。
さういふタティング愛好家もゐるのぢやああるまいか。
それだけタティングが世に知られてゐないといふことなんだらうけど。
あみものの本だつて、作り目の仕方や棒針編みでいへば表編みや裏編み、かぎ針編みでいへば細編みや長編みの仕方から増やし目減らし目の仕方などを説明した部分もあるけれど、タティングレースほどには丁寧には説明してゐない。
それでいいと思ふんだけどな。
さういうのが必要な人は、それにふさはしい本を求めればいい話でさ。
そんなわけで、ここ二、三年ほどずいぶんとたくさんタティングレースの本が出版されてゐるけれど、どれもいまひとつ食指が動かないのだつた。
あんなに出して、売れてゐるのかなあといふ気もする。
人気があるのは結構なことだ。
書籍もそろそろ次のステップに行つてもいいんぢやないか。
そんな気がする。
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