6月の読書メーター
6月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1802
ナイス数:22
ウィトゲンシュタインの講義 数学の基礎篇 ケンブリッジ 1939年 (講談社学術文庫)の感想
講義を受けた人のうち主に四人のノートから再現した講義録というが、もとのノートはどんな感じだったのか気になる。知らなければ講義の録音から起こした記録なのではないかと思っても不思議ではない書きっぷりだと思う。なにを云っているのかわからないところだらけなのだが、ヴィトゲンシュタインと学生とのやりとりはおもしろそうな話をしているという雰囲気に満ちていて、それで読めてしまう。「きみには哲学をする資格はない」と云われてしまう部類の人間でも、本を読むくらいならいいんじゃないかと云いわけをしてみる。
読了日:06月01日 著者:
話術 (新潮文庫)の感想
店員がわきまえておくべきことって、そりゃ正しいかもしれないけど、ムリなんじゃないか知らんと思ってしまうあたりが話術がダメな理由なんだろうか。こどもに聞かせる物語に関するあれこれや「日本人はかくあるべし」という説にはちょっと考え込んでしまうけれど、若い頃に聞いた噺家の評は楽しく、かなりうらやましい。お能の謡の逸話にもあるけれど、それがわかるってことは、話術に長けているということでもあろうし。
読了日:06月06日 著者:徳川 夢声
時間 (講談社文芸文庫)の感想
昔のことばかり考えている自分はうしろ向きな人間なのではないかと不安に思うのだが、この本を読んでいるとそんなことはない気がしてくる。相変わらずなにを云っているのかよくわからないけれど、そこんとこは間違っていないんじゃないかと思っている。
読了日:06月11日 著者:吉田 健一
Why We Sleep: The New Science of Sleep and Dreamsの感想
「水滸伝」を読んだ時に眠らせない拷問が出てきて「なんて恐ろしいことだろう」と思ったことを思い出す。「もっと睡眠を大事にしなければ」と思う反面、眠りすぎた場合のことについてはあまり書かれていないのがちょっと不満かな。
読了日:06月24日 著者:Matthew Walker
易の話 (講談社学術文庫)の感想
「易経」でなんかもやっとわからないことがあると読む。いつもはぱらぱらそうやって読むのだが、今回は久しぶりに通読。読んでわかった気になっちゃうのがいかんなあ。ちょっと吉田健一の「時間」を思い出した。変易の時間感覚と似ている気がする。
読了日:06月28日 著者:金谷 治
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