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Friday, 29 June 2018

日々の暮らしとTVドラマ

映画は映画館で見る。
おなじやうに、TVドラマはTVで見る。
さういふものなのかもしれないなあ。

録画機が動かなくなつてからといふもの、家にゐないときにはTV番組が見られない。
それで痛痒がないかといふとさうでもなくて、「新・必殺仕置人」は見られないし、「徹子の部屋」に出た梶芽衣子も見られないし、落語会に行つた日の「探偵物語」は見られないし、そんな感じで時に落胆の日々を送つてゐる。

録画機が壊れてからといふもの、見る番組といつて「傷だらけの天使」とその後放映されてゐた「探偵物語」、それと日曜日の朝の「仮面ライダービルド(以下「ビルド」)」と「怪盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー(以下「ルパパト」)」と夜の「帰つてきたウルトラマン」くらゐだ。
いづれも出かける用事があれば見られない。

「傷だらけの天使」とか「探偵物語」とか、古いドラマだから探せばDVDがあるだらう。
「帰ってきたウルトラマン」も同様だ。
「ビルド」と「ルパパト」とはすぐにDVDが発売されるはずだ。
それを買つて見ればいい。
レンタルがあれば借りてくればいい。
わざわざ決まつた時間にTVの前に待機してゐる必要はない。

録画機のあるころは、録画した番組を見るのがあたりまへだつた。
不在時にTV番組を録画しておく。
時間のあるときにそれを見る。
コマーシャルがあればとばす。
とても便利だと思つてゐた。

ところが放映時にTVドラマを見るやうになると、それがあたりまへになつてきた。
コマーシャルもそれほど気にならない。

なぜなのだらう。

映画は映画館で、といふ理屈はわかる。
もともと大きい箱にある大きい画面で見るやうに作つたものだ。
さういふ設備の整つた場所で見るのが一番だ。
音響にだつて気を配つてあるだらうし、隣近所を気にしなければならない自宅で見るよりは映画館で見た方がいい。

また、映画館で見た方が集中して見ることができる、といふこともある。
最近では上映中にスマートフォンを操作する不逞の輩がゐたりしてなかなか集中できないこともあると聞くけれど、自宅でほかに気を引くものに取り囲まれた状態で見るよりは映画館で見た方が集中しやすいのではないかと思ふ。

ゆゑに人はDVDその他のメディアを持つてゐたとしてもなほ、映画館で映画を見るのだらう。
といふか、少なくともやつがれはさうだ。

然るにTVドラマだ。
TVドラマこそ、入手可能ならばDVDなどのメディアを入手して見ればいいぢやん。
さういふ気がする。
見る場所もおそらくは自宅だらう。
何曜日の何時といつた決まつた時間に見る必要はない。
好きなときに見られる。
それはDVDのメリットだ。

なのに、なぜ放映されてゐると見てしまふのか。

好きだから、といふのはもちろんあると思ふ。
でも、理由はそれだけだらうか。

思ふに、連続ドラマの場合、昔の紙芝居、もつと古くは講談のやうな楽しみがあるのではないか。
主人公が岐路に立たされる。
明日はどつちだ。
それは次回の講釈で。
さういふ楽しみだ。

日々の暮らしのルーティンとして、好きなTVドラマが組み込まれてゐる。
さういふ幸せつてあるんだと思ふ。

「探偵物語」が終はつてしまつて、TVをつけたら成田三樹夫が出てゐるなんてなこともなくなつてしまつた。
この喪失感。

ちよつとしばらく立ち直れないかも。

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