達成感なし
この連休中はなにも仕上がらなかつた。
「風工房の小さなクロッシェレース」に載つてゐるスカーフも仕上がらなければ、林ことみの「エストニアで習ったレース」に出て来る三角形のスカーフも編み始めただけで終はつた。
なんとなく、なにか仕上がらないと休みを取つた気がしない。
実際は休みのあひだになにか仕上げることができることの方が少ないと思ふのだが、この気持ちは如何ともし難い。
この連休は、どうやら思つたやうには過ごせなかつたやうだ。
休みの日でないとできないことをしやうとして、それはできたと思ふのだが、その結果、時間に追はれるやうに過ごしてしまつた。
それが理由だらう。
以前も何度か書いてゐるやうに、出かけるには何時にどこに着かねばならないかを考へる。
そこから逆算して、何時の電車に乗ればいいかを考へ、それには何時に家を出ればいいか、そして何時までに支度を終へるか、何時に起きるか、それには前の晩に何時に寝るか、とどんどん遡つていく。
これが苦痛でならない。
タスク管理の話などを読んでいくと、かういふ逆算をするのはあたりまへのことなのださうである。
なんでもさうか。
夕飯を作るのにも、何時までに全部用意するには何時に支度をはじめる必要があり、それにはまづ材料が揃つてゐなければならず、なければないなりにどうにかするかどうにもならなければその前に買物に行かねばならない。それには何時までに行く必要がある云々。
この逆算が苦痛なので、普段あみものやタティングレースに関しては「いつまでに何を作る」と考へないやうにしてゐる。
「いつ作りはじめる」は考へることもあるけれど、終はりは考へない。
逆算しないといけないからだ。
タスク管理の話ではあたりまへとされてゐるこの逆算を、通常はやつがれもそれとなくこなしてはゐる。
ただ、時々逆算することに疲れてしまふ。overwhelmedといつた気分になつてしまふ。
ものごとを成し遂げるには絶対必要なことなんだがなあ。
だからなにも成し遂げられないのか、とも思ふ。
といふわけで、気分は上々とはいへない。
もうちよつと休みたかつたな、といふのが正直なところだ。
こんな気持ちで九月の連休までもつだらうか。
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