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Thursday, 03 May 2018

出かけたくなるには

映画館や劇場は好きな場所だと思ふ。
映画や芝居を見ることは基本的にひとりですることだ。
誰かと一緒に見に行くといふことはあるけれど、でも見てゐるときにはひとりだけである。
上映中・上演中にとなりの人と interact することはまづない。
さういふところがとても気楽でいい。

問題は、映画館や劇場への行き来だ。
出かけるのがいやで仕方がない。
大抵は家の外に出てしまへばなんとかなるのだが、ときに道中気持ちが落ち込んでどうにもならないこともある。
一昨年京都は先斗町歌舞練場の顔見世興行に行つたときなどは、京都駅からバスに乗つた時点でも気持ちが晴れず、あやふく泣くところだつた。
なにがそんなに気に入らないのか、自分でもわからない。
歌舞練場に着いたら気分が沈みきつてゐたことなどすつかり忘れ去つてゐたのだが。

前売券を入手してゐるかどうかはあまり関係ないことがこれでもわかる。
前売券を買つたといふことは、決まつた日に出かけることは予定に織り込み済みだといふことだ。
心構へができてゐれば出かけるのもそれほど苦ではないのではあるまいか。
さう思つた時期もあつたが、どうやら事前に予定してゐるかどうかは気分の落ち込みとはほとんど関係ない。
月曜日にラピュタ阿佐ヶ谷に行くのも、直前まで「やめやうかな」「行つてどうといふこともないわけだし」と悩んでゐた。

だつたら行かなければいい。
前売券を買ふのもやめればいい。
もう一切出かけるのはやめる。
完全にひきこもることはできないにしても、休みの日くらゐ、家でぼんやりしたらどうだらう。

この連休はさうやつて過ごす日が思つてゐたより少ないことにいまさら気づく。
せめて残りはできるだけ出かけずにぼーつと時の過ぎるのまかせて過ごしたい。

それにしてもどうしてこんなに出かけたくないのだらう。
別段居心地のいい家に住んでゐるわけではない。
ゴミ屋敷のやうなところだといふのに。
外に出た方が環境のよいところはいくらもあるといふのに。

ひとつは、出かけるにつき時間に追ひまくられるのがつらい、といふことだとは思つてゐるのだが。
出かけるとなるどうしても「何時までに何処其処に着く必要がある、それには何時発の電車に乗るから、家を何時までに出なければならない。それには用事を何時までに済ませないと無理だから、何時には起きなければ。それには前の晩に何時までには就寝しないと」と考へねばならない。
これがどうにもつらくて仕方がないことがある。
かういふのつてなんとかならないのか知らん。
予定の逆算が苦にならない方法つてないのかな。

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