苦手な文具
苦手な文具がある。
付箋と蛍光ペンだ。
学校に通つてゐる時分はどうしてゐたのかといふと、付箋はとにかく使はない。
ノートになにか書き足したい場合はメモ用紙のやうなものに書いてのりやセロテープなどでノートに貼りつけてゐた。
蛍光ペン代はりに色鉛筆を使つてゐたことはここにも書いたやうに思ふ。
いろいろ使つてみてファーバー・カステルのポリクロモスが一番気に入つてゐる。
贅沢な話だ。
蛍光ペンはいまだに苦手だが、付箋はそれほどでもなくなつてきた。
最近では読んでゐる本に印をつけるのに常用してゐる。
お気に入りはココフセンの細長いものだ。
赤・黄色・水色・緑のものが一番気に入つてゐる。
最近ではクリップに貼りつけて本の表紙にはさんで使つてゐる。
ココフセンを使ふやうになつた結果、付箋に対する心の障壁が瓦解したのだらう。
その他の付箋も使ふやうになつた。
付箋も蛍光ペンも「これ見よがし」なところがダメだつた。
如何にも勉強してます風なところ。
目立ち過ぎるのである。
また、蛍光ペンについて云ふと、褪色が激しいのも気になる点だ。
色褪せてうつくしいのならいい。
どうも蛍光色といふ目にも鮮やかな過去の栄光にしがみつくやうな、そんな色合ひになるのが気に入らなかつた。
いまはさうでもないのかなあ。
付箋を使ふといまでも「これ見よがし」な感じになるが、それよりも使ひ勝手の方が勝つてゐる。
本を再読する際、以前は付箋を貼らなかつた部分に付箋を貼る。
そのとき一瞬脳裡に飛来する「なぜ過去の自分はここを見過ごしてゐたのか」「なぜ自分はいまここに付箋を貼らうとしてゐるのか」といふ他愛もない疑問。
さういふのがいい。
今後は手帳の見直しをする際にも付箋を使つていきたいなあと思つてゐる。
あれこれ書き足して、付箋を貼りつける。
以前はメモ帳に書いてのりで貼つてゐたが、付箋があるのだから付箋を使へばいいぢやあないか。
あるいは、marginalia 代はりに付箋にあれこれ書いて読んでゐる本に貼る、とかかな。いいかもしれない。
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