タティングレース: できたことできないこと
久しぶりにタティングをしてみた。
あたたかくなつたからといふこともあるし、ここ最近にはめづらしく「作つてみたいな」と思ふ作品が掲載されてゐる本に出会つたからといふこともある。
北尾惠美子の「タティングレースのちいさなドイリー」だ。
写真はその本に載つてゐるスパイラルのモチーフだ。
Lisbeth #40 で作つた。
クロバーの通常サイズのシャトルにはみださない程度に目一杯糸を巻いて、ほぼ使ひきつた。
まーね、リングの大きさがそろひませんね。
ピコのサイズは云はずもがな、だ。
自分なりに気をつけてはみたけれど、根のいい加減さが全面に出てしまつた感がある。
ピコのサイズについては、本ではピコゲージを使ふといい、と書かれてゐる。
ピコゲージ、持つてはゐるけれど使つたことはない。
今度は使つて作つてみるか、と思ひつつ、持参するのを忘れてしまつた。
吁嗟。
それなりにできたな、と思ふ点は、目がつぶれないやうに芯糸を引く点だらうか。
ブリッジだと手加減しやすいが、リングは芯糸を引いて丸い形を作るせゐか、えいやつと引いてしまひ、目がつぶれてしまふことが往々にしてある。
とくに滑りのよくない糸を使つてゐるときは力任せに芯糸を引いてしまひ、「あーあ」といふ出来になることもしばしばだ。
そこで今回は「糸を力任せに引かない。やむを得ず引いたときも目がつぶれないやうに芯糸を戻す」を心がけて作つてみた。
幸ひ今回使つた糸は滑りの悪いといふこともなく、力任せに引くことはなかつた。
次もこの点に気をつけて作るつもりだ。
さう、おなじモチーフをまた作つてみるつもりでゐる。
かういふ風車型の模様が好きなんだな。
Mary Konior のこぶりなドイリーも何度も作つてゐるし。
あみものでは、ベルント・ケストラーのミトンも最初に作つたのは風車型だつた。毎段増し目があるので忘れないからといふのもあるけれど、形としても好きである。
それにしても、タティングレースは楽しい。
久しぶりだからかもしれないけれど、光沢のある糸で作るスティッチのやはらかな輝きがいい。
美だねぇ。
やつがれ風情の作つたものでもさうなのだから(手前味噌との話もあるが)、世のすばらしい作品を作る人々が作つたタティングレースはさぞや、と思ふ。
美だよねぇ。
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