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Friday, 02 February 2018

Kindle で読むと目が滑る

Kindle で本を読んでゐると、画面の上を目が滑る感じがする。

さういふ研究結果があるのださうだ。
Solitudeで知つた。
電子デヴァイスで文章を読む場合、アラームを切り通信を遮断してゐても、推測した結果を導き出したり理論的に考へたりする力が落ちるのらしい。
PCで文書を作成する際、必ず紙に印刷して誤変換や誤表記を確認しろ、といふのも、根拠のないことではないやうだ。

Kindle で読んだ和書は酒見賢一の「陋巷に在り」の数巻と、池波正太郎の「真田太平記」の数巻、山田風太郎、神林長平がそれぞれ数冊、あとは中島敦、芥川龍之介、坂口安吾が数点といつたところか。
過去に読んだことのあるものばかりだ。
Kindle でしか読んだことのない和書は「訓読みの話」くらゐだと思ふ。
紙の本で読んでゐたら「これはいい表現だなあ」「いきな云ひまはしだ」などと感じるだらうところも、Kindle で読んでゐるとするつととほりすぎてしまつてゐるのぢやあるまいか。
実は伏線がはられてゐたところを気づかずに読み進めてゐるのぢやあるまいか。
そんな気がしてならなかつた。

ところで、去年読んで一番おもしろかつた本は Nabokov's Favorite Word Is Mauve で、これは Kindle で読んだ。
また、「二都物語」は日中仕事をしてゐてもつづきを読むのが楽しみで仕方がなかつた小説で、これも Kindle で読んでゐた。
どちらもハイライトを引いた部分も多く、メモの打ちづらい Kindle であれこれ書き込んだ部分もある。

つまり、紙の本で読むときとそれほど遜色なく読めてゐたといふことではあるまいか。
Kindle で読んでもそれほど目の滑る感覚を覚えることなく読める本もあるといふことだ。

サンプルが少なすぎて断定はできないが、おそらく外国語の本を読んでゐるときにさういふ状態になるのだらうと思ふ。
外国語なのでよく読まないと理解ができない。
よく読んでも理解ができないともいへる。
それをできるだけ理解しやうと思つて読むので、電子デヴァイスで読んでもそれほど目が滑る感覚を覚えずに読めるのぢやああるまいか。
もしかしたらいまではさういふ研究結果もあるのかもしれない。

といふわけで、自分にとつては Kindle では洋書を読むのがいいといふことになる。
Kindle はもともとさういふ用途に向いてゐるといふ。
わからない単語を選択すれば辞書が意味を教へてくれるし、Word Wise といふ機能もある。

でも、できれば日本語の本も読みたい。
いま読んでゐる「ドッキリチャンネル」などは700ページを超える大部で、電書だったらもつとかるくてすむのに、と思つてしまふし、「陋巷に在り」とか「真田太平記」とかまだ読み終へてゐない物語もある。
なんとかして、洋書を読むときのやうな感覚を和書を読むときにも取り入れることができないだらうか。
日本語がわからない気分になつて読めばいいのかな。

今年の課題がいま見つかつた。

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