お寒い話
寒いのだからいまのうちにノールビンドニングのベレー帽を仕上げてしまはうと思つてゐるのだが。
できてゐない。
長期予報では二月は例年よりも寒いのださうである。
いまのうちにベレー帽を整形して、かぶれればいいのに。
整形には苦手意識があるからなあ。
棒針編みもかぎ針編みも含めて、帽子を編むのは久しぶりだ。
帽子を編むのは好きだ。
ぐるぐる編むのが楽しい。
アフガン編みで引き返し編みをしながら編む帽子もいい。ちよつと好きな形なのだつた。
しかし、ここのところ自分で編んだ帽子をかぶつてはゐない。
なんとなくなくしさうな気がするからだ。
マフラーや手袋だつて落としたり忘れたりしがちだ。
ましてや帽子。
さう思つてしまふのである。
手編みの帽子は風に飛びにくいといふ。
ここにも以前書いた。
毛糸屋のをばさんがさう教へてくれた。
その毛糸屋も閉店して何年もたつ。
当時、をぢさんが九十歳、をばさんが八十五歳とか云ふ話だつた。
そして、その毛糸屋の入つてゐた雑居ビルも最近取り壊された。
なにができるのだらう。
気がつくと、編み針ひとつ買ふのにもバスと電車とを乗り継いでいかなければならない。
百円ショップにもあるけれど、針はやはり気に入つたものを使ひたいんだよね。
本もさうだ。
文房具は百円ショップやドラッグストア、コンヴィニエンスストアにある。案外「を、これは」といふものがあつたりする。文房具、強いな。
この冬買つた毛糸はノールビンドニングのベレー帽を編むのに買つたもの一かせだけで、あとは全部手持ちの毛糸から編んでゐる。
それでしばらくなんとかなりさうなんだよなあ。
「これが編みたい!」といふものがあつて、どうしても指定糸で編みたいといふことがないかぎりなんとかなりさうだ。
あみものはやめられないけれど。
買ひ物は控へるやうかな。
お寒い状況であることに間違ひはない。
« Seaweed Vest を編みはじめてみる | Main | くつ下を履いて眠る »
Comments