12月の読書メーター
12月の読書メーター
読んだ本の数:10
読んだページ数:2566
ナイス数:37
新釈漢文大系 115 史記(列伝六)十三の感想
酷吏って郅都より前にはいなかったんだろうか。単に記録が残ってないだけなのかな。張騫の匈奴の妻子はどうなったんだろう、というあたりから行間を読んで物語を作ったりしちゃうのかもしれない。亀策列伝を読んでいると「易経」を読み返したくなるな。
読了日:12月02日 著者:青木 五郎
太陽と乙女の感想
森見登美彦は虎を内に潜めているのか。いいなぁ、虎。虎なら人に云っても恥ずかしくない。こどものころから作った物語を母親に話して聞かせていたというから、世に恥じることはなにもないのだろう。だから虎なのかもしれない。
読了日:12月04日 著者:森見 登美彦
毎日新聞・校閲グループのミスがなくなるすごい文章術の感想
誤字脱字のチェックをする必要が生じたので再読。やはり「違和感を与えるうちはやめた方がいいでしょう」というような指摘に戸惑ってしまう。違和感を与えているかどうかって、どうやったらわかるんだろう。使っている方は違和感がないから使っているのではないのだろうか。
読了日:12月05日 著者:毎日新聞・校閲グループ 岩佐義樹
A Christmas Carol (Illustrated) (English Edition)の感想
スクルージが先に死んでいてマーレイが生き残っていた場合、スクルージが幽霊としてマーレイのもとに現れただろうか。スクルージにはどこかしら悔い改めそうな部分があったのかなあ。こどものころや若いころのつらい経験を見せつけられるくだりが堪えた。季節ものと思ったけれど、なんとなくスクルージにはずっと冒頭部分のような人物であってほしいような気もする。
読了日:12月12日 著者:Charles Dickens
わかったつもり 読解力がつかない本当の原因 (光文社新書)の感想
シャーロック・ホームズは云う: You see, but you do not observe. 「わかったつもり」は見ているだけに過ぎない。観察しないと、ということのように思われる。個人的には三年ほど前に知った言語技術が少しずつではあるものの身についていることが実感できてよかった。
読了日:12月15日 著者:西林 克彦
新釈 走れメロス 他四篇 (角川文庫)の感想
とある下宿とその周辺に関わる人々の物語として読んだ。時系列としては「山月記」が一番あとなのか知らん。「桜の森の満開の下」の最後の方とどっちがという感じか。
読了日:12月19日 著者:森見 登美彦
人はなぜ物語を求めるのか (ちくまプリマー新書)の感想
人は多かれ少なかれ先を予想して生きていると思っている。朝この時間に出れば駅でその時間の電車に乗れるはずでそうすると出勤時間に間に合う、というのは予想なのだと思って来たけれど、期待でもあるんだろう。乗れるはずと思っていた電車に乗れなかったり間に合うと思っていた出勤時間に間に合わなかったりするとがっかりするからだ。予想をせずに生きていけるとは思えない。できるだけ期待の要素を少なくしていくしかないか。
読了日:12月20日 著者:千野 帽子
Solitude: In Pursuit of a Singular Life in a Crowded Worldの感想
孤独を楽しめる人は他人または何かとのつながりのある人、ということなのだろうが、そうすると冒頭のイーディス・ボーンの場合はどうなるのだろう。土地勘があるかどうかはかつては死活問題(といったら大げさだけど)だったと云うけれど、だったらなぜ世の中にはこんなに方向音痴な人が多いのか。淘汰されなかったということなのかな。それとも地図が一般的になってから増えたのだろうか。等いろいろ疑問が多い。楽しく読めたということだろう。
読了日:12月26日 著者:Michael Harris
断片的なものの社会学の感想
学問からこぼれ落ちるものというのは多いのだろうか。何かがこぼれ落ちていると感じるかどうかなのかな。自然科学だとどうなのだろう。などと考えながら読む。「いまこの瞬間、この人のこういう姿を後々も覚えているのは自分だけだろう」と思う瞬間ってあるよね。
読了日:12月29日 著者:岸 政彦
反省させると犯罪者になります (新潮新書)の感想
職場でセキュリティ事故が発生すると当事者による報告が公開される。これがまったく役に立たない。「事故の原因はそれじゃないだろう」と思われるようなことばかり書かれている。その理由がわかった気がする。報告を受け取る側には「再発を防ごう」ということよりも「事故を起こした人間を罰しよう」という意識の方が強いんだろう。
読了日:12月31日 著者:岡本 茂樹
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