無謀とわかつてゐたけれど
先週の火曜日、くつ下毛糸でヴェストを編みはじめた。
Opal のくつ下毛糸が三玉あり、これだけあれば着るものも編めるだらうと思つたのだつた。
着手する前から、我ながら無謀だなと思つてはゐた。
編みはじめた直後も「やつぱり無謀だな」と思つた。
現在でも「無謀だつたな」と思つてゐる。
なぜなら糸が細いからだ。
そして針も細い。
針は三号を使つてゐる。
糸が細いことも針が細いことも編みはじめる前からわかつてゐたことだ。
わかつてゐたからなかなか着手できなかつた。
いまのところ、後ろ身頃のそでぐりの減らし目にまだ到達してゐない。
くつ下毛糸で着るものを編みたいとは以前から思つてはゐた。
くつ下毛糸は洗濯機で洗ふことができる。
手入れがかんたんだ。
ただ、編みたいと思つたときにはくつ下毛糸はおなじ色おなじロットの毛糸だまを複数調達するのがむつかしかつた。
単色の糸のさまざまな色をそろへて編むといふ手もあつたが、今度は色にヴァリエーションが足りなかつた。
最近はおなじ色の毛糸だまでも三つ以上まとめて買ふことも可能だ。
単色の糸も色が増えてきたやうに思ふ。
そんなわけで Opal のくつ下毛糸を同色で三玉購入して、しばらく寝かせてあつた。
最初は、二玉ですこし大きめのショールを編んで、残りの一玉でくつ下を編むつもりでゐた。
だが待てよ。
これだけあればヴェストなら編めるのぢやないか。
魔が差したのである。
そんなわけでせつせと編んで、平日だと一日十段進むかどうかといつた状態だ。
週末もせつせと編んだが、減らし目段まで進まなかつた。
できあがるのだらうか。
その前に、毛糸は足りるのか。
三玉使へばなんとかできるのではないかと見積もつてゐるのだが。
進まない進まないといひつつも、ちよこちよこ編んでゐればいづれはできあがるはずだ。
問題は、編み図もなにもなしに編んでゐる、といふことだが、それはまた別の話。
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