10月の読書メーター
10月の読書メーター
読んだ本の数:8
読んだページ数:1905
ナイス数:19
The Annotated Lolita: Revised and Updatedの感想
冒頭の「アナベル・リー」が何をか言わんや。なぜアリスはありでロリータはなしなのか。アリスは劣等感にはつながらないがロリータは直結するからか。などと考えながら読んだ。確かに「mauve」、何度か出てくるなあ。注釈はざっと眺めたていどだが、やはりあるとありがたい。読み返すときに注釈もじっくり読むつもり。
読了日:10月03日 著者:Vladimir Nabokov
大学生・社会人のための言語技術トレーニングの感想
初読のときに「理屈っぽい人間は嫌われる。そうでない社会を作らないと言語技術は広まらない」と書いたが、でもやっぱり自分に足りないのはこういうものの見方なんではないかと思って再読。
読了日:10月06日 著者:三森ゆりか
面白くて眠れなくなる化学 (PHP文庫)の感想
前書きに「その日やったことを夕食の時に生徒が家族に話すような授業を目指す」という旨のことが書いてあって、それだけでOKという気分。中学の時の理科の教師はよく「理科の先生は命がけだ」と云っていたけれど、そのとおりだ。時折「ここにもうちょっと説明があれば」と思うところもあるけれど、このヴォリュームだから仕方がないか。
読了日:10月08日 著者:左巻 健男
弟子の感想
孔子の泄冶評を知ったのはこの話でだったと記憶している。それまで儒教というのはあるじへの絶対といっていいような服従を強要するものだと思っていた。「ベンチがアホやから野球がでけへん」でもいいんだ、と思った。その後、尽くすに足る相手を見つけることができるなら、そして自ら働くことができるなら。主人公にはそこのところを理解してほしかったな、と当時も思った。
読了日:10月11日 著者:中島 敦
牛人の感想
元ネタは何度か読んでも覚えられないのにこれだと一発で覚えてしまう。それでも時間が経つと「はて自分はいったいなにでこの話を読んだのだろう」と悩むことがある。でも話は忘れない。
読了日:10月12日 著者:中島 敦
和歌でない歌の感想
三十前なのかー。
「和歌」とはなんだろう。いま「和歌」と呼べる歌がどれほどあるのか。などと考え乍ら、自分もまた喘鳴をわれと聞きつつ読んだ夜を思い出す。
読了日:10月12日 著者:中島 敦
論語 (中公文庫)の感想
中島敦の「弟子」を読んだ勢いで再読。でも通読するような本じゃない気がする。全部一気に読むことも必要だけど、ゆっくり時間をかけて読んだ方がよさそう。そこから一字一字を問題にするようになったらおしまいではあるけれど。世の中、探せば出てくることは覚えなくてもいいという風潮があるが、覚えておいた方がいいこともある。この本に書かれていることもそのうちの一つなんじゃないかな。著者独自の新釈もあるけど、出版年が古いのでどれくらい「新」なのかはわからず。
読了日:10月19日 著者:孔子,貝塚 茂樹
老子 (講談社学術文庫)の感想
この本の解説とは違うけれども、無にたどりつくにはとにかくあれこれつめこむことが必要なのではあるまいか。ひたすらつめこんで、つめこんだ先にあるのが無なのではないか。そんな気がした。
読了日:10月23日 著者:金谷 治
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