タティングレースのリングをほどく
タティングレースの栞は、うまいことほどくことができて現在もちまちまと作成中である。
先週、痛恨の大失態を犯した翌日、ダメでもともとと思ひつつもリングをほどいてみた。
昔はほどけなかつた。
タティングレースをはじめたばかりのころのことだ。
おそらく手がきつすぎたのだらう。
リングの締め具合がわからず、あまりゆるくすると芯糸が見えてしまふこともあり、きりきりと締めてゐた。
また、糸のすべりがよくなくて、つひ力任せに引いてしまふこともあつた。これはいまもある。
リングをほどかうとして、芯糸をムリに逆方向に引つ張ると、最後の目が裏返つてしまふことがある。
目が裏返るといふのは、芯糸に巻き付いてゐた糸が芯糸になつてしまひ、芯糸が巻き付く現象をいふ。
タティングレースでは、シャトルから出てゐる糸を芯糸に巻き付けて目を作る。このとき芯糸は自在に動く状況にある。
シャトルから出てゐる糸に芯糸にするはずだつた糸が巻き付いてしまふと、シャトルから出てゐる糸は巻き付かれたまま動かなくなる。芯糸も同様だ。
それで芯糸を引けなくなつてしまふ。
この罠によくひつかかる。
いまは以前よりもリングの芯糸の引き加減が弱くなつた。
また、ほどかうとして芯糸をムリに引くと目が裏返つて糸を引けなくなつてしまふといふ現象も理解してゐる。
今回も最後の目が裏返つてしまつて、なほしながら芯糸を引き出した。
裏返つた目をなほすときにはクロススティッチ針を使ふやうにしてゐる。
ときに二本使用して、なんとか目をもう一度ひつくり返す。
いづれにせよ、リングを閉じるときには気をつけねばならない。
もう何度もやつてゐることなのに、気がつくとおなじことをやつてしまふのだつた。
吁嗟。
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