かばんの中身を数へえみれば
かばんが重たい。
もともとかばんは重たい。
必要最低限のものだけ入れてもなぜか重たいのだ。
財布も定期券入れもかなり minimum なものを使つてゐる。
財布は Abrusus の薄い財布だし、定期券入れは裏と表とに一枚づつカードを入れる部分のある極々薄くて軽いものだ。
それに加へて iPhone7、充電池、キーケースその他もろもろを入れると、重たくなるといふ寸法なのらしい。
なんだか納得がいかないが。
ものが増えればかさも重量も増える、といふのは納得できる。
ひとつひとつはちいさくて軽いのだから、総重量ももうちよつと軽くてもいいんぢやあるまいか、と思ふんだよなあ。
そこにバイブルサイズのシステム手帳とポケットサイズの Moleskine、さらに筆記用具が加はる。
筆記用具を数へてみたら、ペンが22本あつた。
うちボールペンが3本で、あとは万年筆である。
……そんなに使はないだらう?
さう思うつて確認したところ、昨日は使はなかつたのが2本だけだつた。
赤いインキの入つたペンで、赤字を使ふ場面がなかつたからである。
それ以外のペンはなにかしら一通り字を書くのに使つてゐるのだつた。
なんでそんなにたくさんペンを使ふのかといふと、書く内容が変はるとペンも変へるからだ。
あとからみたときにわかりやすいからさうしてゐる。
ペンが多すぎるから、といふこともないわけぢやない。
もつといふと、お気に入りのペンが多すぎるから、だな。
Moleskine にはプラチナのポケット万年筆をさしてゐる。
Moleskine のポケットサイズにぴつたりだからだ。
常時使つてゐる中屋の万年筆の予備といふ性質もこのペンにはある。
中屋のペンのカートリッジを切らしてしまつても、ポケット万年筆にさしてゐるカートリッジを差し替へればよい。
ポケット万年筆を持ち歩いてゐるのは一種の危機管理ともいへる。
カートリッジは自宅と職場と双方に用意してゐるので、早々切らすといふことはないんだけどね。
持ち歩かないと使はなくなるといふ話もある。
平日は職場で過ごしてゐる時間が長い。
全体的に見れば、自宅にゐる時間の方が長い。でも大半は睡眠時間だし、残りは出勤の支度や食事とそれにまつはる雑事、その他の雑事で字を書いてゐる時間はほとんどない。
そんな自宅には自宅で常時使用の万年筆がいま頭の中で数へただけで12本くらゐある。
書く時間などほとんどないのに。
をかしいよ。
こんな状況なのに、またぞろセーラーのクリアキャンディにインキを補充しやうかな、なんぞと考へてゐる始末だ。
をかしいよ。
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