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Tuesday, 09 May 2017

明日はどつちだ タティングレース篇

昨日のエントリで、「あみものに時間がかけられなくなつてどんどん劣化してゐる。明日はどつちだ」と書いた。

タティングレースについてもおなじことが云へるか、といふとさうでもない。
タティングレースにかける時間も明らかに減つてはゐるが、それほど劣化したといふ感じはしない。
タティングをまともにできたためしがないからだらう。

なにをもつて「まとも」といふか。
きちんとした完成品を作れてはじめて「まとも」といふ。
これまで完成までこぎつけて「まとも」と思へるタティングレースなんて数へるほどしかない。
栞などもかなりしつこく作つてゐるけれど、毎回「あー、ここがダメ」「ここで気が抜けてる」といふ点が必ずある。

あみものにはないのか、と訊かれると「ない」とは云ひきれない。
でもあみものの方が完成にたどりつけて、しかも編みはじめる前の想定とそんなに違はなないものを作れてゐる。

やつがれの作るタティングレースのなにがダメなのだらう。

先にも書いたとほり、途中で気が抜けるところがある点だ。
inconsistent だから、ともいへる。
リングのサイズがまちまちだとか。
ピコの長さがそろつてゐないだとか。
ダブルスティッチの大きさや手の加減がそろつてゐないだとか。
つねに気を遣つて作れてゐるものがほとんどない。

いま、Mary Konior のデザインした Masquerade (Tatting with Visual Patterns 掲載)は、できるだけ最初に作つたモチーフに近づけやうとしてほかのモチーフを作つてゐる。
それでもうまくリングの芯糸を引けなくて力まかせに引いた結果小さくなりすぎることもあるし、ダブルスティッチを作るときの手の加減のせゐでチェインの長さがそろはなくなることもある。

モチーフつなぎだけではない。
おなじく Mary Konior の Tatting with Visual Patterns に掲載されてゐる Black Magic といふ栞ひとつとつても、一度としてまともに作れたことがない。
きちんと作ることができると花びらの中のリングがきれいに円を描くやうにならぶはずだ。
これができない。
いつも「確かに作り方どほりに作りはしたけれど」といふ出来になつてしまふ。

タティングレースに関しては、以前と比べて劣化したといふ意識があまりない。
それであみものほどには明日を見失つてゐないのだらう。

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