カキモリ オリジナルローラーボールペンのその後
去年の一月、カキモリでローラーボールペンとインキとを購入した。
インキはカキモリオリジナルのインディゴだ。
ローラーボールペンもオリジナルで、コンヴァータを使つて万年筆のインキを入れることができるやうになつてゐる。
購入直後の話は以前書いてゐる。
その後も遣ひつづけてゐて、インキの色が黒と判別がつかなくなつてきた。
インディゴはかなり暗い色のインキではある。
藍よりは黒に近い紺色にちよつと灰色がかつたところがある、そんなやうな色だ。
使ふうちにペンの中にインキがたまつてさらに黒くなつてしまつてゐたのだらう。
インキが切れた機会にペン先を洗つた。
しばし水につけたあと流水にさらす、といふのをくり返すくらゐだけれども。
晴れてきれいになつたペンにインキを入れると、インディゴ本来の色が戻つてきた。
このインキはちよつと太めのペン先で使つた方が楽しさうだ。
ローラーボールペンの書きやすさは、適度な抵抗感にあるのだと思つてゐる。
するするとなめらかにインキは出てくるものの、書くときに紙にたいして微妙なひつかかりがある。
かつちりした字を書くのに向いてゐるやうに思ふ。
萬年筆に関しては、抵抗のないペンの方が好きだ。
抵抗がなくてやはらかい書き味のペン先を好んで使つてゐる。
でも、適度に手応へのあるペンやかたいタッチのペンも持つてゐるし使つてゐる。
以前、手持ちの万年筆を「七人の侍」のひとりひとりにあてはめてみたときに思つた。
ペンには一本一本役割がある。
勘兵衛のやうなペンもあれば、菊千代のやうなペンもある。
久蔵のやうなペンもあれば、勝四郎のやうなペンもある。
そしてその一本一本が、やつがれにとつては「人生の一本」なんだなあ。
出番が違ふんだから、そのときはその一本が「人生の一本」になる。
萬年筆は一本で、ほかの役割はボールペンや鉛筆にまかせるといふ手もある。
そこは好き好きだらう。
このローラーボールペンの役割はといふと、ちよつと大きめの字が必要なとき用、かな。
字を目立たせたいとき、でも色はあまり使ひたくないとき。
さういふときはこのペンの出番だ。
あと字の練習にも向いてゐる。
かつちり書きやすいからね。
もう二本くらゐそろへて、カキモリのオリジナルインキを入れてみたいものだ。
用途が決まつたらそろへやうと思つてゐる。
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