指なし手袋
指なし手袋ができあがつた。
水通しはしてゐない。
寒かつたので即使ひたかつたからだ。
これがとにかく暖かい。
並太にしておいてよかつた。
中細だとこの暖かさは出ない気がするんだよね。
中細のくつ下毛糸で編んだ指なし手袋は自宅で愛用してゐる。
手にはめれば暖かいし、はめた状態でも細かい作業はできるし、文句はない。
文句はないのだが、暖かさといふ点でいふと並太で編んだこの指なし手袋にはかなはない。
Rowan の Big Wool といふ超極太の毛糸で編んだ指なし手袋もある。
普通の指あり手袋よりも暖かいのではないかと思ふ。
一見防具かと思ふくらゐゴツいできの手袋だ。
寒さを防ぐ道具ではあるのか。
この超極太毛糸で編んだ指なし手袋も時々使ふ。
指なし手袋であるにもかかはらず、手にはめた状態ではスマートフォンを操ることができない。
編み地が厚すぎてスマートフォンを持つてゐるといふ感覚があまりせず、取り落としやすいからだ。
暖かさでは落ちるけれど、並太で編んだ指なし手袋なら、はめた状態でスマートフォンを扱ふことも可能だ。
うーん、なんでもつと早いうちに編んでおかなかつたかなー。
この指なし手袋の欠点はいまのところひとつだけだ。
はめた状態だと万年筆を持ちづらいといふことだ。
それなりに編み地に厚みがあるので、万年筆を握つたときの角度が変はつてしまふのである。
それで書きづらくなる。
鉛筆やボールペンならそんなことはないんだけれどもね。
そんなわけで、万年筆で字を書くときはこの指なし手袋をはづしてゐる。
この指なし手袋は、とくに編み図や編み方なしに編んだ。
そこでメモ書きとしてどう編んだかを残しておかう。
使用した毛糸は Jaeger Matchmaker Merino DK。
針はUSサイズの6号(4mm)。
ゴム編みの作り目で52目作り、親指のまちの部分以外はずつと52目で編んだ。
41段目から縄編みを入れた。
縄編みが終はつてから親指のまちの増やし目をはじめた。全部で8目増やした。
親指のまちの増やし目が終はつたところから何段編んだかは数へてゐない。手にはめながら決めた。
親指も何段編んだかは数へてゐない。
二目ゴム編み止めで伏せた。
縄編みは交差の上下を左右で逆にしてみた。
こんなところかな。
ひとつ編むと次が編みたくなる。
今回は肘のちよい手前までくる長さの指なし手袋になつた。
長いから暖かい。
今度は肘の上までいくやうなのを編んでみたい。
「Dr.パルナサスの鏡」を見て以来、ずつと編んでみたいと思つてゐてそのままになつてゐる。
などと思ひつつ、袖なし羽織を再開した。
編み地が長くなるので編んでゐて暑苦しくなるからいまの時期しか編めない。
この冬にはできないなあ。また次の冬まで持ち越すことになるだらう。
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