タティングさせろ
勤務時間中にたばこを吸つてもいいのなら、タティングしてもいいぢやあないか。
タティングぢやなくてもいい。
あみものでも刺繍でも紡ぎでも織りでもいい。
手芸に限定する必要もない。
本を読んだつていいし、それこそ寝たつていいぢやあないか。
だつて、たばこを吸つてゐるあひだは休憩時間でせう。
よく「喫煙所でこそ仕事の話が進む」といふ。
だつたら、寝るのと本を読むのとは禁じてもいい。
でも手芸だつたらいいんぢやない?
手を動かしながらだつて喋れるわけだしさ。
喫煙所のやうに集まれる場所を作つて銘々が自分のしたいことを持ち寄ればいいのだ。
持ち寄る必要はないか。
ひとりならひとりで黙々と、誰かゐたら話でもしながら手を動かす。
いい気分転換になるはずだ。
世の中さうならないわけは、たばこを吸はない人は吸はない人でそれなりに休息をとつてゐるからだと思つてゐる。
喫煙者ではないからといつて、働きづめぢやあない。
隣近所の人と話をしたり、ちよつと歩いて離れたところにゐる人と喋つたり、お菓子などをつまんだりして休んでゐるのだらう。
でもそれつて、喫煙者だつてするよね。
喫煙者の場合、それプラス喫煙時間がある。
非喫煙者にはない時間だ。
なんとなく不公平な気がする。
その昔、大抵の職場では自席でたばこを吸ふことができた。
近年の分煙化・禁煙化の波により自席では吸へなくなり、喫煙所に行かねばならなくなつた。
自席で吸へれば離席する必要はない。
喫煙者がさう云ひたくなる気持ちはわからないではない。
それと、喫煙所で仕事の話が進む、といふのは、納得のいく話ではある。
リラックスした状態でする話がちやんとした仕事の話に発展するといふのは理解できる。
喫煙所でしか会はない他部署の人間と話をするといふこともあらう。
喫煙所はちよつとした社交場なんだらう。
吸はないからわからないけれど。
その「社交場」が喫煙者だけのもの、といふのがなんだかズルい気がするんだよなあ。
といふか、とにかくタティングがしたいのである。
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