得体が知れない
タティングレースでは、タティングシャトルの整理などをしてゐる。
さうすると、なにを作るつもりだつたのかさつぱりわからないがとりあへずなにかを作つてみたやうなシャトルが出てくることがある。
Mary Konior の Tatting with Visual Patterns に出てゐる Curds and Whey を作れるところまで作つてみました、といつたところだらうか。
おそらく、なにかにするつもりはまつたくなかつたらう。
ボビンに糸が巻いてあり、それがそれなりの長さだつたので、ちよつとなにか結んでみやう。なにがいいかな。シャトルひとつでできるもの、Curds and Whey かな、といつたところだつたのだと思ふ。
Curds and Whey も何度も作つた。
大抵は五回か六回くらゐ模様をくり返して栞にした。
ビーズを入れてネックレスを作つたこともある。
Curds and Whey といふのは、ヨーグルトのやうなもの、だらうか。
ここにも何度か書いたやうに、マザー・グースの「Little Miss Muffet」に出てくることでも有名だ。
マフェットちやんが腰掛けに座つて curds and whey を食べてゐると、いきなりクモがやつてきて、怖くなつたマフェットちやんはその場を逃げ出してしまふ、といふ、そんなやうな内容の詩だ。
Curds and Whey は、白もしくは白に近い色だらう。
本でも白い糸で作つてゐる、とはこれまた何度も書いたことだ。
白くない糸で作つた Curds and Whey はいつたいなんだらうか。
以前、白い糸に青いビーズを通して Molded Curdds and Whey なんてのを作つたことがある。
緑のビーズでもいいんぢやないかな。
イヤか。
あみものの場合、かうした「なにを作るつもりだつたかわからないがなにか作らうとした編みかけ」のやうなものが出てくることはあまりない。
以前はないこともなかつたが、ここのところはない。
一度にひとつのものしか手がけないし、あまり毛糸はあまり毛糸としてとつておいてちよこつとしたものを作らうとはしないからだらう。
タティングレースはあみものほど慣れてゐないので、experiment と称してつまらないものを作りがちなんだよな。
それはそれでいい気がしてゐる。
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