いきあたりばつたりにネックウォーマ
涼しくなると毛糸が戀しくなる。
といふわけで、昨日、突然そのあたりにあつた毛糸を取り出して編み始めたのがこの cowl である。
糸はパピーのアンパトスーリ。アルパカ八割羊毛二割の糸だ。合細、かな。いづれレースを編むやうな糸である。
この糸が三玉あつた。レースにしなかつた理由は、前回 Lacy Baktus を編んで整形し損ねたのでちよつと懲りたからだ。
あと、手触りのいい糸なのでメリヤス編み部分を多くしたかつた、といふのもある。
なんだかんだいつて、一番手触りのいいのはメリヤス編みだと思ふんだよね。
25gの糸が三玉しかないので、マフラーよりはネックウォーマかな、と思つて編み始めた。
針は六号。指定が二号とかだから、かなり太い針ではある。
表編み三目裏編み二目のゴム編みにしてみた。
表編みの方が多いのは、上にも書いた手触りの理由からだ。
ゴム編みなのでリヴァーシブルになるから、表編みの多い方少ない方どちらが内側に来てもいいやうになる。はず。
かぎ針で編みつける作り目で百二十目作つて編み始めた。
かぎ針で編みつける作り目にしたのは、ギリギリまで毛糸を使ひたいからだ。
途中まで編んで輪がねぢれてゐることに気がついた。
そのままメビウスの輪になるはずだからそれでいいかな、といふので放置してゐる。ゴム編みだから伸縮性もあるだらうし、そんなに心配してゐない。
輪がねぢれてしまふことつてほとんどないんだけどなあ。
ねぢらうとしてねぢれないことなら何度もあるんだけど。
輪がねぢれて編みなほしたといふ記憶は少なくともここ十年くらゐない。
耄碌したもんだな。
輪がねぢれるでちよつと思つたことに、くつ下はつま先から編み始めるのがいいのかもしれないな、といふことだ。
つま先から編み始めれば輪のねぢれを気にする必要がないからだ。
履き口から編み始めると、どうしてもねぢれを気にしないといけないからね。
この秋冬は、普通のマフラーを編むつもりてゐたんだがなあ。
それも、この色とはちよつと違ふけど紫色の糸で。
いま作つてゐるタティングレースのネクタイもこんな色だ。
かういふ色が好きなのか、と訊かれれば、まあそのとほりと答へるしかないのだが。
でもどちらかといふと、毛糸の色の選択肢が少ないんぢやないかといふ気がしてゐる。
ほかにも好きな色はいろいろあるんだけどな。
でもまあ、派手すぎず地味すぎず、ちよつと赤味もあつて無難な色、と自分には思へるのでつひ店頭で手にしてしまふのだらう。
とりあへず編むものがある、といふのは、なぜか心安まるものである。
いいことだ。
さう思ふことにしたい。
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