書く時間を見つけるには
ここのところあまり書けてゐない。
今月に入つてからだから、システム手帳にしたせゐかなあ、といふ気もする。
昨日、過去に使つた手帳を見返してみた。
去年の九月から十一月くらゐにかけて、Smythson の Panama を使つてゐたころはなんか知らんよく書いてゐた。
その後、ナガサワ文具センターの神戸手帳を使つて、これは途中で使ふのをやめてしまつた。
よく書いてはゐるんだけど、自分とは合はない手帳だつたんだよね。
今年の二月から新書サイズで方眼罫のMDノートを使ひはじめた。
Bullet Journal をはじめるにあたつて、ノートを換へたのだつた。
ほんたうは、神戸手帳は Bullet Journal 向きだと思ふ。
縦に一ヶ月の日付を割り振ることもできるし(確か1ページ35行くらゐあるから)、ページ数が多いので長く使ふことができる。それでゐてコンパクトだ。
手帳つて、やつぱりある程度の期間持ち歩きたいんだよね。とくにスケジュール帳は。
MDノートは最初のうちこそあまり書き込みなどしなかつたものの、Bullet Journal に慣れてきたあたりからあれこれ書くやうになつた。
歌舞伎座ギャラリーの歌舞伎夜話に行つて、そこで見聞きしたことを覚えてゐるかぎり書き出したのも大きかつた。
とにかく、忘れぬうちに書かなければ、と思つた。
これつて、去年の夏に見た劇団☆新感線の「五右衛門vs轟天」の影響だよなあ。
「五右衛門vs轟天」を見たあと、とにかく覚えてゐることを全部書き記さうとして、B6サイズのノートに延々綿々と書き出した。
楽しかつたなあ、書いてゐたころ。
ただし、欠点もあつて、「五右衛門vs轟天」のことを書いてゐるあひだはほかのことは書きづらかつた。
「五右衛門vs轟天」のことを書いてゐる途中に別の話題が割り込むことになるからだ。
システム手帳だつたら、別の話題は別の紙に書いてファイルすればいい。
さう思つたこともあつて、システム手帳を使ふやうにしたんだけどなあ。
まあ、システム手帳にした大きな理由は、スライド手帳を使つてみたいから、だつたんだけどさ。
システム手帳のバインダは HIRATAINDER を使つてゐる。
その名のとほり、開くと平たいバインダだ。
これがよくてね。
まづその日にやることなど書き出して、そのページを開いて机の上においておく。
さうすると、すぐ確認できるし、作業が終はつたら即チェックすることもできる。
思ひついたことは即書き留められる。
いいことづくめのそのはずが、なぜかあまり書けてゐない。
連休この方ホール落語や芝居に通ふことが多くて、そのときの所感などがまつたく書き出せてゐないからか。
それもある。
次から次へと見聞きしたので、なかなかすべてが書き終はらない。
それに、「鬼平犯科帳」とか「座頭市物語(TV版)」とか、見たTV番組の感想などまで書き始めてしまつて、とにかく収集がつかなくなつてゐる。
さう、要するに、書く時間が足りないんだな。
一日は二十四時間だ。
なにごとかを成すにはそのほかのことをあきらめるしかない。
そんなつぶやきが Twitter の TimeLine に回つてきた。
だからといつて睡眠時間を削るのはもうムリ。
いまでもちよつと睡眠時間が不足しただけで、力は出ないしやる気もなくなつてしまふ。
書く時間を確保するために、なにをあきらめたらいいか。
夕飯の時間、といふのがまづ頭に浮かぶ。
食事の支度から食事を経てかたづけまで、すべて費やせることになる。
それしかないだらうか。
ほんたうは、これをあきらめたら一日の大半を書く時間にすることができるのに、といふものがある。
でもそれを口に出しては云へない。
それをあきらめたら生きてはいかれぬからだ。
不自由な世の中である。
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