こんなだつたのか「平家物語」
角川文庫の「平家物語」を読んだ。
上巻はこどものころ読んだこども向けの「平家物語」とそんなに違はないやうに思つた。
ところが、下巻はなんだかいろいろ違ふ。
たとへば、義仲は貴族に対して「腹の皮がやぶれるほど食へ」とは強要しないし、重忠は馬を背負つて坂を下りない。
景時も案外いい人だしなー。
知盛は碇を抱いて入水しないし。するのは教経と兄弟とだ。
維盛の最期が結構丁寧に書いてある(ほんとかどうだかわからんが)。
宗盛がそれなりにあはれだ。
……こんなだつたかなあ、こども向けの「平家物語」。
元にした版(といふか)によつてはまた違ふのか知らん。
それとも、こども向けの「平家物語」は「吾妻鏡」とかからもあれこれもつてきてゐたのか知らん。
ああ、こどもの時に読んでゐた、あの「平家物語」が手元にあればなあ。
ところで、それぢやあ「吾妻鏡」を読んでみるか、と思つたら、岩波文庫は一巻と二巻とは在庫切れの模様。
さうなのかー。
まあしかし、本屋をめぐつてゐると出会へさうな気もするので、気長に探すつもりでゐる。
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