ビーズも通してきらきらと
絹穴糸にビーズをとほしてタティングレースのネックレスを作つてゐる。
先週の木曜日、帰宅後突如「いまやらなければ!」といふ衝動に駆られた。
なにかと衝動に駆られがちで、あまりよろしいことではない。
デザインは藤戸禎子のもので、糸の色とビーズの色と数とは自分で勝手に決めた。
このネックレスを試しに作つて、次はもう少し大きいビーズもあしらつてみる心づもりである。
ビーズ細工はなんでもさうなのだらうけれど、糸にビーズをとほすのが一苦労だな。
今回は一種類のスリーカットビーズしか使はないので、絹穴糸の糸端とビーズをとほしてゐる糸の糸端とを撚りあはせてビーズをうつせばいいかな、と思つてゐた。
しかし、ビーズの糸の結び方が昔のものだつた。
昔のもの、といふのは、ビーズをとほした一本の糸を六房くらゐに折つて結んだもの、だ。
この説明ぢやわかんないかなー。
最近のTOHOのビーズはビーズをとほした一本の糸の端と端とをシールではさんでとめてゐる。
これだとシールから片方の糸端を取り出せばいい。
六房の中央を結んでゐるタイプのものは、結んでゐる糸をうまくほどけないことが多い。
不器用だから。
そんなわけで、今回も苦戦しながら結局一房づつビーズをうつすことになつてしまつた。
これが案外一大事で、な。
とくに木曜の夜帰宅後でかなりへろへろなところにもつてきて、夜だから視力も落ちてゐるし、「なぜビーズなど使はうと思つたのか」と己が決定を悔やんだりもした。
だが、一旦ビーズが糸にとほると、あとはそんなにむづかしい話ではない。
このデザインの場合、シャトルに巻いた糸にはビーズをとほさないので、とくに気楽だ。
シャトルに巻く糸にもビーズをとほす場合、糸を巻く間隔が問題になつてくるからね。
このデザインのネックレスは何度か作つた。
一度は四種類くらゐの大小のビーズをあしらつて作つたこともある。
あのときもビーズを糸にとほすのに難儀をしたんだよなあ。
でもそんなことはすつかり忘れてしまつてゐた。
ビーズを糸にとほす段になつて思ひ出す。
学習しない。
絹糸をあつかふのもビーズをあしらふのもものすごく久しぶりだ。
出来もひどく不格好である。
それでも作つてゐる最中はとても楽しい。
黒い糸にビーズをとほしたので、ちよつとビーズの色がくすんで見えるけれど、そこがまたいいやうな気もする。
何度も書いてゐるやうに、Nina Libin はビーズタティングを「ノマド向きの手芸」と云ふ。
そのとほりだよなあ。
と、昼休みにこのネックレス作りにいそしみながら思ふ。
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