先行不安
あたたかくなつてきてしまつた。
前回も書いたか。
最近は綿や麻の糸でもずいぶんと編みやすい糸が増えてきた。
綿は以前からあるか。
麻は昨今だいぶ増えたやうに思ふ。
そんなわけで春夏は綿や麻の糸で編むことが増えた。
でもやつぱり毛糸が編みやすいよねえ。
それも羊の毛の糸。
アルパカはともかく、カシミヤは羊に比べるとだいぶ切れやすいやうに感じる。
以前、メビウス編みの作り目のあと最初の一段を編むのにえらい苦労して、大事なカシミヤの糸を途中でぷつりと切つてしまつたことがある。
一段めが編みづらいんだよねえ。
強いといへば絹か。
絹はあのキシキシ感がたまらない。
たまらなくいい時と、たまらなくいやな時とある。
いい時はさくさく編めるんだけど、いやな時は、まあ、さううまくはいかないよね。
夏でも毛糸で編めればなあ。
さう思つて手袋だとかくつ下だとかを編むやうになつた。
この話は以前も書いてゐる。
Elizabeth Zimmermann は、「夏に編むのに最適なものは円形のショール」、といつてゐた。
そればどうかなあ。
だつてショールだと編んでゐる最中膝の上に編み地が乗ることもあるぢやあないか。
夏に毛糸の編み地が膝の上に乗つたら、それは暑苦しくてどうしやうもない。
その点、手袋やくつ下なら問題ない。
帽子もいいかもしれないな。
去年の夏はえらく暑かつた。
夜暑くて眠れない日があんなにあつたのははじめてだと思ふ。
暑いと綿や麻でさへ、自分で編んだものはちよつと邪魔になつてくる。
もしかしたらこのままあみものはしなくなるのかな。
さすがにそれはないか。
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