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Tuesday, 12 January 2016

たくさん作つたのに

年が明けて、「The Twirly をつなぐプロジェクト」を再開した。
The Twirly は Jon Yusoff がデザインしたタティングレースのモチーフだ。六角形で風車のやうな形をしてゐる。これをたくさんつないでちよつと壊れた大きな六角形を作るのが「The Twirly をつなぐプロジェクトである。

一昨年くらゐからさんざんこの The Twirly を作つてゐるといふのに、久しぶりに作つてみたら、目数をすつかり忘れてゐた。
すつかり、でもないか。
しかし、中のリングは「5P2P5」だつたか「5P3P5」だつたかとか、ブリッジは「2P3P3P3」だつたか「3P3P3P2」だつたか定かではなかつた。
もちろん、すでに作つたモチーフを確認すれば済む話だ。

でもなー、さんざん作つたのになー。

さんざん作つた Mary Konior の Black Magic や Masquerade、Curds and Whey なんかはなにも見なくても作れるんだけどなあ。
たぶん、これまでにおなじものを作つた回数が一番多いタティングレースものは The Twirly だ。
しかも、つひ最近作つたものである。
なのになぜ Black Magic や Masquerade、Curds and Whey を覚えてゐるのに The Twirly はダメなのか。
Black Magic などの Mary Konior の作品は、タティングレースをはじめたあとかなり早い段階で手がけたからだらうか。
脳も若いから記憶が定着しやすかつた、とか。
しかも、つづけて何度も作つてゐるわけではない。
時間をおいて時折作る。
それで記憶に定着するのかもしれないなあ。

そして、記憶に定着してゐるから作る、といふ話もある。
なにか作りたいのになにを作ればいいのかわからない手持ち無沙汰のときに、つひ作つてしまふからだ。
覚えてゐるからさうなる。

昨日、何年かぶりにかぎ針編みのショールを再開したといふ話を書いた。
このショールも何度か作つてゐる。
方眼編みのくり返しで、あやつられてゐるやうにサクサク編めてしまふからだ。
編み始めるとやめられない。
ゆゑに編み上がる確率も高い。
そしてとにかく楽しい。

編んでゐて楽しいのは、手の進むドライヴ感にある。
自分の思ふとほりに、いや、自分の意思を超えたところで、自分の手が高速に動く。
そしてなにかができあがつてゆく。
この感覚には酩酊状態にあるかのやうな中毒性がある。

棒針編みでもさうで、ただひたすらメリヤス編みをしてゐるだけなのに楽しいといふことがある。
タティングレースもさうだ。

さう考へてみると、自分は別にあみものやタティングレースが好きなわけではないのかもしれない、と常々思ふ。

むづかしいもの、手に負へないもの、編み図とくびつぴきにならなければならないものはほとんど作らない。
作るとしたら自分に作れさうなもの、編み図は見なくても編めるやうなものだ。
あんまりかんたん過ぎるとそれはそれで途中で飽きさうな気がするので作らない。
単にメリヤス編みだけのくつ下をあまり編まないのはそのせゐだ。メリヤス編みだけのくつ下もいいものなんだけれどもね。

それではあみものやタティングレースをやめるか。
やめられないのは、これまで買ひためてしまつた毛糸やレース糸のせゐなのではあるまいか。
さう考へることもある。

上記のやうな「ドライヴ感」があるうちはやめられないやうな気がしてゐる。
楽しいんだもんね、さういふときは。
それはそれでいいんぢやないかな。

とりあへず今年は「The Twirly をつなぐプロジェクト」を完成させるつもりでゐるし。
完成はしなくても、結ぶところは全部終はるやうにしたい。

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